DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

ようやくDTM環境が整ったWindows Vista(4ページ目)

Vistaが発売されてちょうど1年が経ちました。当初オーディオインターフェイスもDAWもVista非対応なものが多かったものの、ようやくDTM環境が整ってきたようです。現状をレポートしてみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

次のテーマは64bit対応


VistaのDTM環境
「Windows Vista 発売1周年記念」でのプレゼンテーション。左が井桁さん、右が藤本
ただ、Vistaにするメリットが出てくるのは、今後でしょう。それも、現在圧倒的な主流となっているVistaの32bit版ではなく、64bitになったときです。

1月26日、秋葉原の「CAFFE SOLARE(カフェソラーレ)LinuxCafe秋葉原」においてマイクロソフト主催の
   Windows Vista 発売1周年記念 アニバーサリー特別イベント
というものが開催されました。

実は、私もここに呼ばれて「Windows VistaとSONER7で構築する最新の音楽制作環境」というプレゼンテーションを、ギタリストの井桁学さんと二人で行ってきました(上のリンクをクリックするとYoutube上のimpressTVのビデオが見れます。初音ミクのデモは5:04から)。そう、Vistaの32bit版では、XPから乗り換える大きなメリットはないけれど、64bit版にすることで、扱えるメモリ空間が4GBに制限されず128GBなどという大きなメモリが使えるようになるので、DTM環境的にもメリットがある、というプレゼンテーションです。

具体的には、64bit版のVista上で64bit版のSONAR7を動かし、初音ミクで作った歌声をV-Vocalで補正して、オンチを直すというもの。また、このSONARをBGMにして井桁さんがギターを弾くというミニライブとなっており、硬いイベントの中、唯一ゆるいプレゼンテーションとなっていました。


SONARが64bit対応、Cubaseも非公式対応


VistaのDTM環境
SONAR7はVistaの64bitに対応している。実はSONAR4の時代から64bit対応してきた
まあ、問題は64bit版のVistaで動くソフトウェア、ハードウェアがどれだけあるかというところです。

このプレゼンテーションでも紹介したとおり、SONAR7が64bitにネイティブ対応しているほか、UA-101やFA-66などRolandのオーディオインターフェイスやUSB-MIDIキーボードなどはほぼすべて64bitドライバがリリースされているので、DTMが使える環境が整っています。

一方、Cuabseはまだ64bitには正式対応していないものの、Cubase 4.1 64-bitプレビューバージョンというものがリリースされており、サポート対象外ではあるものの、動くようになってきています。同様に、Cubaseの上位版ともいえるNuendo 4もプレビューバージョンが出ているため、正式サポートするのは時間の問題でしょう。

また、SONARもCubaseも32bit版のプラグインのソフトシンセやエフェクトを64bit版で使うためのブリッジ機能なども搭載しているため、それなりに環境は整いつつあります。

とはいえ、状況的にいえば1年前の32bit版VistaでのDTM環境と同程度というのが実際のところ。いずれ、64bit版へ移行していくことになるとは思いますが、まだ当面は様子見といったところではないでしょうか。
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