TDM、RTAS、HTDMというプラグイン環境
プラグイン環境としてはDSPを利用するTDMとCPUで処理するRTASがある |
それに対し、Pro ToolsではTDMおよびRTASというプラグイン環境が使われています。考え方はVSTなどと同様ですが、これらはオープンな規格ではなく、Pro Tools専用のプラグイン環境となっているのです。
そしてTDMというのが古くからある規格で、専用ハードウェア上のDSPを使って処理するタイプのもの、そしてRTASはVSTやAudio Unitsと同様にパソコンのCPUを使って処理するタイプのものです。また現在ではその両方の正確を持つHTDMというものが主流になってきており、これはTDMとして使える一方で、G5などの高速なCPUを用いて処理することも可能になっているものです。
そう、確かにDSPを使うことでパソコンのCPU負担は大きく軽減されるのですが、当然DSPにも限界があります。拡張ボードを追加することで、DSPパワーを増やすことは可能ですが、最近のMacならCPUパワーがかなり余っているので、こちらも利用可能にしたのがHTDMなのです。
実はWindowsでも使えるPro Tools
Pro Toolsについて極々簡単に紹介してみましたが、その概要について、お分かりいただけたでしょうか?このPro Tools、前述したとおり、どこのスタジオでもMacで使われているのですが、実はMac専用のシステムではないんです。
Windowsでも動作するように設計されており、HD CoreカードなどはPCIバスに刺して使うハードウェアであるため、PCでも利用することが可能なのです。
海外ではWindowsで使っているスタジオもあるらしいのですが、現実的にはMacで使うのが標準であり、今後もPro Toolsの中心にはMacが置かれるものと思われます。
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