DTM・デジタルレコーディング/シンセサイザー活用ノウハウ

(4)オシレータで原音を作り出す(2ページ目)

アナログシンセの仕組みを考えながら、シンセサイザの音作りについて考えるこの連載。今回は、原音を作り出すVCO=オシレータが何かを見ながら、音作りの根元部分を紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

アナログシンセにおける基本的な波形


ここで、その基本的な波形というものをもう少し見てみましょう。シンセサイザにもよりますが、多くのVCOには、いくつかの基本波形が用意されています。名前でいうと
   サイン波(正弦波)
   ノコギリ波
   三角波
   矩形波

といったものです。

名前からも分かるとおり、それぞれ波形をオシロスコープなどで表示させたときの形がどんなものであるかによって名づけられています。実際にグラフで表示させると、以下のようなものです。

サイン波
サイン波

ノコギリ波
ノコギリ波

矩形波
矩形波

三角波
三角波


VCOの波形に何を選ぶかによって、最終的な音に違いが出る


グラフを見ただけでは、どんな音なのかの想像がつきにくいかもしれませんが、サイン波が、もっともシンプルな“ポー”という音、それ以外は、“ピー”とか“ビー”といった感じの音で、三角波よりもノコギリ波、ノコギリ波よりも矩形波のほうが濁った感じの音になっていきます。

実際にシンセサイザを使って、これらの音を出してみると分かりますが、非常に電子的な音で、あまり面白い音とはいえません。しかし、VCFやVCA、EGなどを使うことで、この音を加工すると、非常に楽器的なサウンドへと仕上げていくことができるのです。

その際、どの波形を使うかによって、最終的な音はずいぶんと変わってくるのです。

ちなみに矩形波においては、通常、上の横線と下の横線の長さの比率を変えられるようになっており、それによって出る音も変わってきます。
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