DTM・デジタルレコーディング/DTM・デジタルレコーディング関連情報

【読者プレゼント企画】完全DTM讀本 定義が曖昧になった現在のDTM

オーディオとMIDIが融合したも現在のDTMは、入門者向けの解説書がほとんどないのが実情。そんな現在の入門者向けの本、『完全DTM讀本』を読者のみなさんにプレゼントします。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

DTMって何だったっけ!?


[DTM・デジタルレコーディング]というサイトを運営しながら言うのも妙なんですが、最近DTMという言葉の定義がハッキリしなくなってきました。4、5年前までであれば、DTMの位置づけはハッキリしていました。そう、「パソコンにMIDI音源を接続し、それをコントロールして鳴らすもの、またはそうした機材を使って音楽を作ること」をDTMと呼んでいたのです。

もちろん今でも、MIDI音源自体がなくなったわけではないですし、従来どおりのDTMが存在しなくなったわけではありません。しかし、パソコンを使って音楽を作るという場合、現在の主流はMIDIを使ったシステムではなく、オーディオを使ったものへと変化してきました。また、MIDIキーボードなどは今でも重要なツールとして使われていますが、音源自体はソフトシンセへと変わり、オーディオとMIDIが融合された従来とは違ったものになってきたのです。

それを新世代のDTMと位置づければいいわけですが、DTMという言葉自体にMIDIの影が色濃く残っているため、どうもしっくり来ないというのが実情なのです。

多様化する新世代DTMの方向性


では、何と呼べばいいのでしょうか?DAW=Digital Audio Workstationと呼ぶのは、やはり分野を限定しすぎるように思うし、非常にハイエンドなイメージもあります。またデジタルレコーディングという呼び方も、あまり一般的ではないかもしれません。結果的にどこのメーカーも、現状のDTMを定義する言葉を生み出していないため、非常に曖昧な状態に陥ってしまっているのです。

一方、MIDIとオーディオが融合しただけでなく、そのアプリケーションの方向性も多岐に渡っているのが、現状を複雑化している一因でもあります。DAWに波形編集ソフト、ループシーケンスソフト、パフォーマンスシーケンサ、マスタリングソフト、譜面作成ソフト、ソフトシンセにソフトサンプラー、プラグイン・エフェクト……。これだけあると、何が何で、どう違って、自分が必要なのは何かと明確に分かる人はあまりいないのではないでしょうか?
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