いざ、鼻歌レコーディング
というわけで、実際に歌ってうまく音符に変換されるものなのか、試してみましょう。開始ボタンを押すと、レコーディングがスタートします。設定でメトロノームをオンにしてあるので、スタートすると同時にコツコツコツコツとクリック音がなりますからそれに合わせて歌っていきます。
いざ鼻歌入力を開始。マイクに向かって歌うとシングtoスコアの画面上に音程がグラフ表示される一方、トラックにもリアルタイムで音符が入力されていく |
画面には先ほどと同様のグラフ表示のダイアログが現れ、そこに歌った音が表示されると同時にトラックにはどんどん音符が入力されていきます。入力されている音をMIDIでモニタできるわけではないので、本当に成功しているかはわかりませんが、リアルタイムで表示されているものを見ると、それっぽい感じではあります。
さて、その結果は……
入力された鼻歌がMIDIデータとしてどうなっているかを確認すると、やはりかなり厳しい状況。まだ調整は可能だろうが、実用という面では難しそうだ。 |
さあ、これで完了。さっそくトラックの中身を確認するとともに、再生させてみましょう。ん~、まったくダメとはいいませんが、かなり厳しいのが実情。4、5音にひとつはミスタッチがあるといった状況でしょうか……。まったく楽器が弾けない人が、ちょっと試しに入力してみるというのならばいいかもしれませんが、どうもこれでは実用的とはいえません。まあ、もう少しセッティングをしっかりすることで、多少精度はあがるでしょうし、歌い方も慣れてくればそれなりな入力はできるでしょうが、それでもキーボードから入力したほうが効率的には断然いいように思えます。
また、これはSinger Song Writerに限った話ではありません。どのソフトを使っても状況は似たり寄ったりということころです。ソフトによって使い勝手や設定の仕方などもかなり違いますが、認識率という意味ではこんなところです。
ここで冒頭の疑問に立ち戻ると、まあ不可能ではないけれど、それほど効率的な利用の仕方はできない、というのが実際のところです。また音程も音長もそれなりには認識することはできますが、あくまでも鼻歌での話であり、CDなどを聞かせれば自動的に音符を吐き出してくれるような魔法のツールではないのです。
過度な期待はせず、遊びと思って試してみるとそれなりには楽しめると思いますよ。