■WAVESのプラグイン3本とSONY Oxford EQなどが標準搭載
具体的にいうと、レコーディングにはASIO対応のインターフェイスを使うことができ、その結果をここに搭載されているエフェクトで処理していきます。そのエフェクトは4種類。低域をブーストするためのWAVES Renaissance Bass、ステレオ感を作り出すためのWAVES S1 Stereo Imager、強力なリミッター/コンプレッサであるWAVES L1 Ultra Maximizer、そしてSONY Oxford開発の3バンドのパラメトリックEQの4つです。さらに、SSMSでは、これらのエフェクトのほかVSTプラグイン、DirectXプラグインも利用できますから、さまざまなものと組み合わせることが可能です。
また、エフェクトとはちょっと異なりますが、ディザリングツールとしてSONY Super BitMappingというものも搭載されています。これは24bit/96kHzといったデータをCD用の16bit/44.1kHzに変換する際、変換時特有のノイズが発生するのを押さえ、よりキレイな音にするためのもので、やはりプロのマスタリング現場で用いられているものです。これまで、SONY Super BitMappingはソフトウェア化されたことがなく、まさにプロ用機材として使われてきたものですが、それとまったく同じクォリティーのものがSSMSでついにソフトウェアで利用可能となったのです。
このSSMSについては、私が別途行っているインプレスのAV Watch内の連載、藤本健のDigital Audio Laboratoryの第100回、第102回で紹介したことがありますし、SONYのサイト内にある、SonicStage Mastering Studio Official Siteにおいても詳しく紹介されているので、詳細については、ここでは省きますが、あまり記事として取り上げられていないことで、エフェクトに関する面白い情報を紹介しましょう。