■レイテンシーは4msec
試しにVSTインストゥルメントを使って、MIDIキーボードからリアルタイムに演奏してみたところ、何ら問題なく普通に使えてしまいます。では、その気になるレイテンシーはどうでしょうか?確かにまったく気にならないレベルになっており、1台のマシンで動作させるのと何ら違いを感じません。表示上確認をすると192Sampleとなっています。このときのCubase SEは48kHzのサンプリングレートで動かしていたため、これは約4msecに相当するもの。この値をどう評価するかは人それぞれでしょうが、基本的にはまったく問題ないレベルだと思います。オーディオインターフェイス側のバッファの設定をいじってみると、それに伴って、FX Teleport側の設定も変わるようで、その結果は設定状況にもよりけりですが、基本的には、オーディオインターフェイスのレイテンシーの半分が、FX Teleport側のレイテンシーとなるようでした。
VST System Linkを使ったことのある方ならご存知の通り、これはオーディオのルーティングが結構面倒で、何がどうつながっているのか絵でも書きながらでないと、なかなか設定できませんが、FX Teleportならそうした問題に悩まされずに簡単に使うことができました。
以上、ごく簡単にFX Teleportについて見てきましたがいかがだったでしょうか?私、個人的には、かなり感激できたシステムでした。実際、VST System Linkよりも使い勝手のいいシステムといっていいと思います。残念ながら、現在のところ対応しているのはWindowsのみですが、今後Macにも対応してくれると、Windowsのみにしか存在しないプラグインをMacで利用したり、その逆も可能になるものと思われます。この辺を含め、今後のFX Teleportの動きには注目していきたいと思います。
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