■ドライバ不要で、CoreAudioのUSB Audioとして認識される
このたび正式にMac OS X対応として発売されたSound BlasterはUSB接続タイプの
USB Sound Blaster Digital Music PX
というもの。USB接続タイプの製品の中ではもっともエントリーレベルに位置付けられているもので、サラウンド出力は持っておらず、アナログの2IN2OUTとS/PDIFのオプティカルの入出力を装備したというものとなっています。ただ、DTM的観点からするとほかのSound Blasterよりもいい面もあります。具体的にはアナログのライン入出力が金メッキのRCAピンジャックになっていることや、外部のデジタル機器から信号を入力する際、サンプリングレートのコンバートなしに完全な形でレコーディングすることが可能になっているなどです。
見た目、スペック的には、以前から発売されていたUSB Sound Blaster Digital Musicとほぼ同じで、色違いのモデルです。また、Mac OS X対応ではありますが、従来どおりWindowsにも対応した製品となっています。なお、Mac OS Xについては、現在のところ10.2~10.2.8まで、つまりJagur対応ではあるけれど、10.3のPantherには非対応となっています。もっとも、これはバンドルソフトの動作が保証されていないということだけなので、近いうちに正式対応すると思われます。
実際、Mac OS X 10.2の入ったマシンと接続してみたところ、デバイスドライバのインストールも不要で、即使うことができました。Mac側からは単にCoreAudioのUSB Audioデバイスとして認識されているだけなので、どんなアプリケーションからも利用することができるようです。
また側面には「DIGITAL ONLY」と「DIGITAL/ANALOG」という切り替えスイッチがありますが、DIGITAL ONLYにした場合にはヘッドフォン端子も含め、アナログ入出力はできなくなり、オプティカルのデジタル入出力のみとなります。また、この際、出力は44.1kHzに固定され、入力は32kHz/44.1kHz/48kHzに対応となります。一方、DIGITAL/ANALOGに切り替えた場合、ライン入出力、ヘッドフォン端子、マイク入力端子すべてが有効になりますが、オプティカルのデジタル出力は48kHzに固定され、入力は無効となります。
ただ、Macで使った場合、Windowsでの利用と比べて制限される機能もあります。そのもっとも残念なのは、先ほどの「外部のデジタル機器から信号を入力する際、サンプリングレートのコンバートなしに完全な形でレコーディングする」機能が無効になることでしょう。そのほかにも、
・Mac OS に実装されているマスターボリュームコントロールが使用できない
・録音ソースを個別に選択できない
・Dolby Digital(AC-3)/DTS信号の光デジタル出力へのパススルー出力は非サポート
などがあげられます。