さて、肝心のサウンドカードとしての機能、性能ですが、7.1ch対応というのは大きなトピックスであり、今後の主流となっていく雰囲気のものです。すでにEGO-SYSのProdigy 7.1やM-AudioのRevolution 7.1など7.1ch対応のカードはでていますが、クリエイティブも出したことでサウンドカードの方向性は固まってきたように思います。また映画などのサラウンドの規格であるDolby Digital EXやDTS-ESなど6.1ch、7.1chのものが登場し、それに対応した映画作品、DVDが数多く登場してきていることも背景にあります。また、Audigy 2 ZSにおいてはハードウェア的にDolby Digital EXやDTS-ESのデコーダーを搭載したことも大きなポイントとなっています。
もうひとつ、進化した大きいポイントは外部からのデジタル信号を完全な状態で取り込めるようになったこと。S/PDIFを搭載したオーディオカード(あえてサウンドカードと分けてこう表現している)ではある種当然の機能ではありますが、サウンドカードにおいては従来のAudigyシリーズを含め、ほとんどの機種では基本的には途中にサンプリングレートコンバータとミキサーを介すため、そっくりそのままのデータを取り込むことはできませんでした。しかし、Audigy 2 ZSではそれが可能となったのです。またこのとき32kHz、44.1kHz、48kHz、96kHzの4つのサンプリングレートに対応しています。
なお、それ以外の機能については、従来のものとそう大きくは変わりません。DTM・デジタルレコーディングに関連するポイントのみをあげると、ASIO 2.0対応、ノイズリダクション機能搭載、SoundFont機能(サンプラー機能)搭載、各種エフェクト機能搭載などなど。オールラウンドに強力な機能を装備した新世代のサウンドカードとなっています。
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