郵便受けには鍵かけて
郵便受けには個人情報がたくさん
当たり前のようですが、意外と実行されていないのが郵便受けの鍵かけです。ダイヤル式の錠や、南京錠型の鍵(=Key)を必要とするタイプなどさまざまな形がありますが、たいていの郵便受けには錠がついています。ところが、「面倒だから」「錠が壊れているから」といった理由で、鍵をかけていない人がまだまだいるようです。
築年数の経った集合住宅などでは、古い集合郵便受けを大き目の新しいタイプに交換するところが増えているようです。鍵がかからなかったり、鍵はかかっても大きさが不十分で郵便物がはみ出してしまっていたりするなど、大切な郵便物を預かる入れ物としての郵便受けとしての機能が低下してきたからだと考えられます。
錠がついているのは鍵をかける必要があるからで、それは郵便物が個人情報のかたまりであり、大切なものだからです。役所関係や金融機関からの郵便物など、他人に内容を見られたくない郵便物、盗まれたくない郵便物というものがあるはずです。留守中に届いた荷物のことを知らせる宅配便の不在伝票などが入っていることもあります。宅配ボックスを利用しているような建物では、荷物を入れた宅配ボックスの暗証番号が記載されていることもあります。
郵便受けに鍵をかけずにいると、そこに近づいた人物が郵便受けを勝手に開けるかもしれないのです。「別にたいしたものは届かないよ」とは言っても、上記のような個人情報が届く以上は、他人に簡単に郵便物が盗まれるような状況は望ましくないものです。
チラシが多いことはよくないこと?
24時間管理人がいたり、防犯監視カメラが常時作動していて、不審者が郵便受けに近づけない状況であるならば問題はないでしょうが、多数のチラシが入っているような場合は、それだけ不特定多数の人間が郵便受けに近づいているということになりますから、注意が必要です。
郵便受けには必ず鍵をかけて、毎日一度以上は開けて、届いたものを取り出しておきましょう。中身が一杯になってはみ出しているような状態は危険です。いかにも「不在」だと知らせているようなものです。また、はみ出した郵便物は通りがかりに持ち去られてしまう危険性もあります。
「不在届」を郵便局に提出すればOK!
はみ出した郵便物は危ない!
帰省や海外出張、旅行などで自宅を留守にするときは、戸締りは当然のことですが、自宅宛に届く郵便物にも安全対策をしておきましょう。郵便局に「不在届」を出しておけば、30日以内で期間を指定して郵便局で留め置いて預かってくれます。「不在届」の用紙は郵便局にあります。また、インターネットでダウンロードすることもできます。
郵便物の種別を限定すること(ゆうパックだけとか書留郵便物だけといったようなこと)はできません。また、家族の内誰か宛のだけ、ということもできず、世帯全員の郵便物が保管されます。郵便局に届出の際は、運転免許証や健康保険証など本人確認のできる書類も持参しましょう。期間満了の翌日(配達日でなければ翌々日)にまとめて配達してもらえます。
考え方について
「不在だと知らせるとかえって危険ではないのか?」といった疑問の声を聞くことがあります。しかし、相手を限定して知らせるので、過剰な心配はいかがなものでしょうか? それほど不安に思う人であれば、自宅の防犯対策は万全で、泥棒の侵入を絶対に許さないでしょう。空き巣狙いには侵入されなくても郵便物を盗まれた……という盗難被害を受けたとしたら、万全な対策ではなかった、ということになります。
「不在届」は一定期間、郵便物を郵便局で留め置いてもらうことですから、自宅の郵便受けに不在のため郵便物がどんどん溜まってしまい、はみ出してしまうようなことがないように利用できる便利なシステムだといえます。個人情報を守るための安全対策であり、住まいの防犯対策の一つとして考えるといいでしょう。