前回のガイド記事・コラム、Synthesizer Festa 2002レポートで、アイデックス音楽総研が、MOOG-IIIのエミュレータを発売するという情報を書きましたが、それの最新情報が入ったので、お伝えしましょう。
まだ、正式アナウンスではなく、速報版ということで、今後変更点などがある可能性はありますが、その点については予めご了承ください。
ビンテージシンセについてご存知の方なら、よくお分かりだと思いますが、冨田勲、イエローマジックオーケストラ、キース・エマーソン、バンゲリス、ハンツ・ジマー、スティービー・ワンダーなど、ビッグ・アーティスト達が愛用したのがMOOG-IIIというシンセサイザ。そう、そのMOOG-IIIは別名「タンス」の異名をとるモジュラータイプのシンセサイザーで、発売されたのは1965年。実はガイドである私、藤本と同じ生まれだったんですね。
国内での発売は70年代に入ってからで、日本楽器(現在のヤマハ)が国内代理店になっていました。その日本楽器がMOOGを「ムーグ」と呼んだため、国内ではムーグと発音する人が多いようですが、正式にはモーグというのが正しいそうです。
まさに歴史あるシンセサイザであり、現在は非常に高価な値段で中古市場においてやりとりされているようですが、そのMOOG-IIIがソフトシンセサイザとして蘇ることになったのです。MOOGIIIv モジュラー・ソフトウエア・シンセサイザー(仮称)というのがそれ。MOOG-IIIが当時のスペックそのままに、ソフトウェアとして復活するわけです。