歌舞伎/歌舞伎関連情報

都に捨てられ、都を捨てた俊寛。

1月歌舞伎座の演目から、『俊寛』のみどころをご案内します。歌舞伎の演目の中でも、重く悲しいドラマ。幕切れの場面に圧倒されます。

執筆者:五十川 晶子

島に一人残される俊寛



1月歌舞伎座の演目から、『俊寛』のみどころをご案内します。
歌舞伎の演目の中でも、重く悲しいドラマ。
幕切れの場面に圧倒されます。

登場人物
俊寛僧都
丹波少将成経
平判官康頼
丹左衛門基康
瀬尾太郎兼康
海女千鳥
 

あらすじ
平家討伐を謀った陰謀が表ざたになり、俊寛と康頼、少将の3人は、南海の孤島・鬼界ヶ島へ流されている。島の海女・千鳥となじみ夫婦になることを決めた少将を、俊寛らが祝っている。
そこへ赦免の知らせを告げる船がやってくる。上使の瀬尾が赦文を読み上げると、そこに俊寛の名は入っていなかった。だが、もう一人の上使・丹左衛門が読んだ赦文の方では俊寛も赦されていた。
乗船の折、少将とともに千鳥も乗ろうとするが、瀬尾が拒む。それを見て少将は残るといい、康頼も俊寛も同調する。

そのとき瀬尾は俊寛に、彼の妻・あづまやが平清盛の側女となることを拒み、子とともに自害したことを告げる。俊寛は都に帰ることをやめ、千鳥を自分の代わりに乗せる覚悟をする。
そして瀬尾の刀を抜き、瀬尾に斬りつける。この罪で俊寛は、自分は流人として再び島に残るといい、千鳥と少将、そして康頼、基康を乗せて船は都へと発つ。船をいつまでも見送る俊寛。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます