歌舞伎/歌舞伎関連情報

都に捨てられ、都を捨てた俊寛。(4ページ目)

1月歌舞伎座の演目から、『俊寛』のみどころをご案内します。歌舞伎の演目の中でも、重く悲しいドラマ。幕切れの場面に圧倒されます。

執筆者:五十川 晶子

印象的な台詞も多い。
「りんにょがってこれめせや」
南海の娘のいわば方言。かわいがってくださいな。

「鬼界ヶ島に鬼はなく、鬼は都にありけるぞや」
千鳥を船に乗せまいとする瀬尾に対しての台詞。

「思い切っても凡夫心」 
おおい、おおいと叫ぶ俊寛。船に乗らないことを決意したはずなのに、と語る義太夫。

原作の最後には、あの怪僧・文覚上人が出てくる。『平家物語』で源頼朝に挙兵を促したとされるあの僧である。そして源氏再興の夢を見るらしい。俊寛の無念と清盛への怨念が文覚に見させた夢ではないか、と想像力だけが膨らんでいく。
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