主な役者を紹介しておこう。
堂々と立派な弁慶役は市川新蔵さん。国立劇場第5期歌舞伎俳優研修修了生。成田屋一門の脇役で研鑽中の立役の役者だ。師匠の家の芸である弁慶をつとめる喜びはいかばかりだろう。とはいえ責任重大である。
弁慶をつとめる市川新蔵さん。 |
富樫役は市川升一さん。やはり平成10年入門した成田屋一門の若手の立役。はっきりした口跡で、うむ、富樫にぴったり!
義経には市川左次郎さん。平成10年に市川左團次さんに入門した立役。どこか悲劇を漂わせる義経の雰囲気がある。声も高めでよく通る。
四天王の亀井六郎に市川茂之助さん、片岡八郎に中村蝶之助さん、駿河次郎に中村吉二郎さん、常陸坊海尊に市川升平さん、富樫側の番卒に軍内に坂東翔次さん、兵内に梅秋さん、権内に獅之助さんというラインナップ。
弁慶と義経の場面もしっとりと。 |