この狂言には、かつて古文の授業で習った六歌仙のメンバー、小野小町やら大伴黒主たちが登場する。
平安時代、異母兄弟の二人の親王の御位争いをベースに、黒主の野望とそれを打ち砕く正義の人たちの活躍が見どころ。
黒主は小野小町に歌盗人の汚名を着せるが、そのたくらみは忠臣たちによって暴かれる。
また黒主が術を使って竜神を封じ込め、都には雨が一滴も降らない。
だが小町の恋人・深草少将の家来が命をかけて暴き、小町の雨乞いの歌と勇士の働きで竜神が放たれる。
江戸の下町で獣肉店を営む夫婦。この夫婦は実は少将と小町だった。
大事な宝剣を探すために身をやつしている。
そこへ盗人、実は紀名虎も二人の仲人となって登場する。