最後に、今回出演の役者それぞれの抱負を。
片岡松之助 「『息子』の父役です。難しい役。息子だと初めから知っているのか、最後に知るか。今のところ最後に気づくのかなと思っているが、まだ悩んでいます。これをどうするかによって、金次郎も捕吏も代わってくるので」
確かに対話で間のとりかたを一つ間違えると、息子と気づいているのかいないのかというこの芝居の眼目と、役の輪郭がぼやけ、統一感のないドラマになってしまう。難しい役どころだ。
片岡松三郎 「金次郎は難しい。もしかして父は許してくれているのでは?という歯がゆい気持ち、強がった気持ちを出したい」
市川瀧之「『応挙の幽霊』の若旦那の松五郎役はやりとりが楽しくて。良いものができればいいなと思っています」
片岡松之助、市川瀧之、片岡松三郎が『息子』の間の難しさを語る。 |