30位~21位:一度は見てみたい個性的な作品がランクイン
30位『イレイザーヘッド』かの巨匠デビッド・リンチのデビュー作でもあり最高傑作ともいわれる作品。カルト人気も高く、独特の美しくて気味の悪い映像にはまってしまう人も少なくないようです。この作品の毒薬的世界に魅せられた一人には、有名なスタンリー・キューブリック監督も含まれているとか。
29位 『フェノミナ』
巨匠作品が続きます。『サスペリア』でも有名なイタリアのダリオ・アルジェント監督が、若く美しかった14歳当時のジェニファー・コネリーを起用。虫との交流ができる美少女に描いた美しさと醜さ恐ろしさを極めた豪華絢爛な恐怖作品。ヘビーメタルグループで当時絶大な人気を誇ったアイアンメーデンの音楽も印象的。
28位 『ヘルレイザー』
この作品の監督はホラー小説作家としても有名なクライブ・バーカー。登場人物の一人、魔導師ピンヘッドの人気が高く、その後続編が作られ続けています。古典的な香りを持ちスプラッターとサスペンスが融合した傑作ホラー。
27位 『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』
ホラー映画界に革命を起こしたジョージ・A・ロメロ監督のゾンビもの作品の第一作目。死者が蘇り、人間を襲うというプロットは、その後亜流も含めたくさんの作品群を生みました。白黒の画面とモダンで恐怖感をあおる演出は秀逸。ロメロ監督がセルフリメイクしたカラー版『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド死霊創世記』は、時代性も盛り込み、また違う魅力で楽しめる作品でもあります。
26位 『エミリー・ローズ』
悪魔祓いと裁判が融合した恐るべき実話の映画化が、26位にランクイン。異色ホラーとして裁判の行方、結末もショッキング。トム・ウィルキンソンが神父演じ、ローラ・リニーの熱演も見所です。
25位 『es{エス}』
エスとはエゴのこと。この作品も実話の映画化。人間の恐さがリアルに描かれています。広告で集まった様々な人々が、看守と囚人役に分かれて過ごす心理実験が引き起こす恐怖のドラマ。観た人誰もが戦慄してしまうのでは?
24位 『パラサイト』
ロバート・ロドリゲス監督が手がけた青春スターがたくさん出てくる学園ホラーですが人間心理も深く描かれた良作ホラー。果たして誰がパラサイトなのかハラハラさせられます。主演はジョシュ・ハーネットとイライジャ・ウッド。
23位 『悪魔のはらわた』
芸術家アンディ・ウォーホールが製作した極めて異色なフランケンシュタインホラー。血と性の感性にあふれ、内臓がほとばしる映像は73年当時にしては斬新で、今も色褪せない魅力があります。ポール・モリセイ監督作品。
22位『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
ドキュメンタリーを撮るために森に入った3人に何が起きたのか? 話題を集めて大ヒットを記録したリアル感覚の最強ホラー。人によって受け止め方が違い、好き嫌いの幅も大きい作品。果たしてあなたはこの怖さを体験できるでしょうか? チープなノリに、これって? ってと頭をひねるでしょうか?
21位 『SAWソウ』
人気シリーズの一作目は、新しいソリッドシチュエーションという流れをメインストリームに押し上げました。低予算映画の大成功作品の中でもひときわ目立つ理由は、秀逸でサスペンスフルな脚本と、最後のあっけにとられる大どんでん返し。映画の面白さがぎゅっと詰まった傑作です。
20位から11位:往年の傑作ホラー・スリラーがランクイン
20位 『悪魔のいけにえ』あえて一番怖い作品はと言えば、これではないでしょうか? 74年公開作ながら、今でも十分に震え上がらせてくれます。決してスプラッターではないのに。低予算ながら傑作を作ったのは、トビー・フーパー監督。その後、リメイクも作られました。エド・ゲインの実話にヒントを得て作り上げられたレザーフェイスの不気味さをじっくり味わうのはいかが?
19位 『サスペリア』
ダリオ・アルジェント監督の傑作ホラー。残酷で美しく芸術的な気分すら感じさせてくれます。原作は、フランク・ヴェデキントの小説「ミネハハ」。「ミネハハ」を原作にした作品には、他に純粋無垢な少女たちを描いた『エコール』があります。見比べてみるのも楽しいかもしれません。
18位 『バタリアン』
日本でも認知度も高く、オバノンやタールマンなどのキャラも有名。ゾンビと人間が壮絶に戦うシーンや、クラシックを聞きながらの解剖シーンなど見所も満載。監督はダン・オバノン。後にエイリアンのクリエーター、原案・企画を担当したことでも有名。
17位 『ローズマリーの赤ちゃん』
ミア・ファロー主演の悪魔の子を宿してしまうというオカルト・ホラーの先駆的作品として有名。ジョン・レノンが暗殺されたダコタ・アパートを舞台にしており当時のファッションも魅力的。ホラー作品を撮っている時には、現実にもホラーな出来事が起こることが有名ですが、撮影中にロマン・ポランスキー監督の妊娠中の妻シャロン・テート殺害事件が起きたことは、あまりにもショッキングな事実です。
16位 『遊星からの物体X』
SFホラーというジャンルを作り出した記念碑的作品と言えば、1951年のハワード・ホークス監督作品。1982にリメイクしたジョン・カーペンター監督の作品も有名です。こちらにはカート・ラッセルが出演しています。原作はジョン・W・キャンベル・Jr。
15位 『シャイニング』
スティーブン・キングの原作を最強の怖い映画に作り上げたのは、名匠スタンリー・キューブリック。ジャック・ニコルソンの凄まじい演技や、赤を基調とした鮮やか過ぎる映像など、一度見たら忘れられない体験では?
14位 『死霊のはらわた』
サム・ライミ監督の出世作でもあり、カルト人気や主演のブルース・キャンベル人気も高いスプラッター映画の代表作。カメラワークの個性なども、後の作品の大きな影響を与えています。一度は見る価値のある、怖い作品。続編も、今までの作品には見られない独特な面白さにあふれています。
13位 『サイコ』
ヒッチコック監督の名作スリラー。有名なシャワールームのシーンだけでなく、カメラワークやサスペンスフルなストーリー展開など、お手本というしかない必見の作品です。サイコ・サスペンスの原点でもあり、怖い上に「巧い」作品でもあります。
12位 『チャイルドプレイ』
顔が豹変する殺人人形というセンセーショナルな題材のこの作品は、怖い上に面白さも抜群。チャッキーは、見かけは可愛いテレビのキャラクター。殺人鬼の魂が乗り移り、人を襲います。今でも続編が作られている人気作。
11位 『ミザリー』
スティーブン・キング原作の幽霊よりも怖いのは人間?と思わせるアニーを演じるキャシー・ベイツの鬼気迫る演技に背筋が凍らせられます。キング原作の映画はたくさん作られていますが、有名俳優が演じるとさらに怖さが倍増するようですね。今で言えばストーカー、熱狂的なファンの恐ろしさをこれでもかと描いています。
10位から1位:有名作品が多数ランクイン。恐怖に凍る体験はいかが?
10位 『ゾンビ』ジョージ・A・ロメロ監督の「リビング・デッド」シリーズ第二弾は、人とゾンビとの闘争を描いた名作ホラー。『ドーン・オブ・ザ・デッド』としてリメイクもされました。昼間のショッピング・センターに立てこもる人間たちがゾンビたちと戦うという設定も面白いです。
9位 『エルム街の悪夢』
人は眠るもの。眠れば悪夢の世界から襲ってくる殺人鬼フレディの初登場作品は、怖くて面白い良作ホラー。主人公のボーイフレンド役で登場するジョニー・デップのデビュー作でもあります。優れたアイデアと畳み掛ける恐怖の描写は今でも存在感十分。続編も次々と作られており、悪夢を顕現化したフレディの恐怖はいまだに収まりません。
8位 『ポルターガイスト』
『悪魔のいけにえ』のトビー・フーバー監督作品ですが、製作を担当したスティーブン・スピルバーグ色が濃い、一級ホラーエンターテイメント。当時では最高峰のSFXで、今も色褪せない名作でもあります。関係者が必ず怪死するといういわくもありますが、それは果たして本当?
7位 『バイオハザード』
ゲームの映画化作品としても有名なミラ・ジョボビッチ主演作。SFアクションで近未来の世界を描き、ヒットを記録。怖いホラーが苦手な人でも楽しめるのは、アクション部分も大きいから。地下の巨大研究施設に多数のアンデッドがうごめいています。ゾンビものの初心者にもおすすめ。ポール・W・S・アンダーソンが監督をつとめ、続編では製作脚本のみ担当しています。
6位 『オーメン』
アカデミー賞に輝いた不気味な音楽が印象的なオカルト・ホラーがランクイン。グレゴリー・ペック、リー・レミックといった大御所をキャスティングにより格調高い傑作作品に。残酷なシーンはごくわずかなのに、ショッキングです。一番怖いのは、果たしてどのシーンでしょうか。2006年に公開されたリメイクでは、オリジナルでダミアンを演じたハーヴェイ・スティーヴンスが、記者の役でカメオ出演しています。
5位 『13日の金曜日』
スラッシャー映画の原点ともいえる、殺人鬼との追いかけっこがみどころのシリーズ第一作目。2作目で登場する殺人鬼ジェイソンは、最も有名な殺人鬼。ホッケーマスクをつけるのは、第三作目から。シリーズは10作目まで作られています。ケヴィン・ベーコンも出演しています。
4位 『シックスセンス』
ナイト・シャマラン監督を人気監督に押し上げたこの作品は、ホラーとしては最大のヒット作。ホラー色より人間性の描き方や最後のどんでん返しが、印象的です。主演のハーレイ・ジョエル・オスメントはこの作品でアカデミー賞にノミネートされ、天才子役として人気を誇りました。
3位 『エイリアン』
SFホラーの最高傑作でもあり、なかなか姿を見せないエイリアンの怖さが、静謐で不穏な画面から飛び出す最恐ホラー。シガニー・ウィバーのリプリーは、作品ごとに強さを増しています。エイリアンの造形をはじめとして登場人物の個性も一般的なSFホラーの範疇に収まらないレベル。シリーズは4作目まで作られ、そのほか、ゲームから飛び出した『エイリアンVSプレデター』まで、作られました。
2位 『エクソシスト』
1973年に公開され、70年代のオカルトブームを引き起こしたと言われる傑作ホラー。ウィリアム・フリードキン監督は、ドキュメンタリータッチの抑え気味の演出で、最大の効果を与えています。結末の読めないラストはある意味ショッキング。リーガンを演じるリンダ・ブレアのインパクトも大きいのですが、ダミアン・カラス神父役のジェイソン・ミラーの苦悩と葛藤が一番の見所かもしれません。ジェイソン・ミラーの息子は、『スピード2』のジェイソン・パトリック。
1位 『羊たちの沈黙』
トマス・ハリスのベストセラー小説を映画化、淡々とした描写とショッキングな場面の両方を完璧に描き、緊張感を保持したまま人間の心理の深みまで感じさせる傑作サイコ・サスペンス映画。サスペンス映画には珍しく64回アカデミー賞を総なめにしたほど評価が高い作品です。
アンソニー・ホプキンスが演じたハンニバル・レクター博士は、悪役キャラクターとしても人気が高く続編でも、スーパーアンチヒーローの手並みを存分に見せてくれます。高い知性を持ち、美食家として人肉まで愛する嗜好の持ち主です。
オカルトホラー、サイコサスペンス、SFホラーと分かれたランキングでしたね。学園ホラーは一作だけ。あなたが一番興味あるホラーはどんな映画ですか?
【関連記事】
・見逃したらもったいない!08注目のベストスリラー/ホラー映画
・見逃したらもったいない!07ベストホラー映画
・アジアン・ホラーの魅力に迫る
・ゾンビ&バンパイアが大人気!そのワケは?
・ソリッド・シチュエーションスリラーの系譜
・ホラー鑑賞は無駄じゃない 怖い映画上級編
・ホラー嫌いでもOK 怖い映画初級編
・全米ナンバーワン恐怖映画対決