唯一、デーブを脅かした男は?
『放送禁止歌』森達也(知恵の森) 「第3章 放送禁止歌 日本VS.アメリカ」でのデーブ発言を読めば、実は優秀なジャーナリストなんだと気付くはず |
その代わりに最近多用しているのが「実は英語があまりうまくない」というギャグ。たまに来日タレントの通訳をして褒められたときに「英検3級ですから」と返すのも、そのバリエーションでしょう。いつも好き勝手なことを言ってるように見えるデーブですが、誰よりも日本人に向けた笑いを考えているようです。
テレビではほとんど見せない真面目な一面
本国アメリカのTVプロデューサーとしても活躍するデーブですが、日本のテレビで見せない生真面目さを発揮して話題になったのが、ドキュメンタリー監督・森達也とともに手掛けた書籍「放送禁止歌」でしょう。作中で森と対談するデーブは、いつものジョークを交えながらも、日米の差別意識の違いを的確に指摘し、その理解の深さを伺わせます。テレビのワイドショーでも、時おり鋭いコメントを発しますが、それ以上にKYギャグが満載なので、視聴者にはkYキャラだけが記憶に残ります。それことが彼にとっての本望であり、その辺りを熟知しているからこそ、20年もの間、第一線で行き続けているのでしょう。
ここまで読んで「デーブ見直したよ」と思った方もいらしゃるかもしれません。しかし、だからと言って今後は尊敬の目で見たりするのは止めきましょう。今後も「しょうもないことを言うKYガイジン」という目で見られることこそが、デーブが芸能界で長くやっていく原動力のようなものなのだから。
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