ワインと古城物語 ロマンティック・ライン

柔らかく流れるラインの流れをクルージングすれば、両岸には美しいブドウ畑に時おり顔を出す数々の古城。リースリングにうっとりすれば聞こえてくるのはローレライの誘惑の歌。

今回は「ロマンティック・ライン」の名で知られるドイツの世界遺産「ライン渓谷中流上部」へご案内しよう!

ロマンティック・ラインの川下り、スタート!

「父なる川」ラインの大湾曲。ボッパルトの街のリフトに乗って230m上り、展望台から対岸の街フィルゼンを望む。ちなみにドイツで「母なる川」といえばドナウ川

「父なる川」ラインの大湾曲。ボッパルトの街のリフトに乗って230m上り、展望台から対岸の街フィルゼンを望む。ちなみにドイツで「母なる川」といえばドナウ川

スイス・アルプスからオーストリア、ドイツを通り、フランス国境に接し、やがてオランダから北海へと注ぐライン川。全長1,300kmを超えるこの大河の中でも、もっとも美しいのがその中域、特にマインツからコブレンツという街の間の約65kmだといわれている。

たたずまいがかわいらしいリューデスハイムのつぐみ横丁

たたずまいがかわいらしいリューデスハイムのつぐみ横丁

この区間はクルージングの名所として世界的に有名で、その美しさから「ロマンティック・ライン」の異名をとると同時に、区間全域が“Upper Middle Rhine Valley”、すなわち「ライン渓谷中流上部」として世界遺産に登録されている。

フランクフルト国際空港に降り立ったあと、私はそのまま電車に乗ってロマンティック・ラインの入り口、リューデスハイムへ。チェックインの間もホテルはウエルカムワインでお出迎えしてくれた。これがリースリングの概念を覆すような辛口で、ほどよい酸味と高い香りを伴った、疲れを斬り裂く鋭い飲み口にビックリ! さすがにわかっていらっしゃる。

これはたまらんと出かけたのがワイン酒場で有名なつぐみ横丁(ドロッセルガッセ)。ドイツといってもここではほとんどの客がワインを飲んでいる。季節は春。春といったらシュパーゲル(ホワイトアスパラガス)! 料理に合わせて今度は少し甘口のリースリングを出していただいて、バンドの生演奏を聞きながらライン川に乾杯だ。