新人公演の演出は若手の演出家に任せられます。生徒たちをどう料理するか……。脚本も担当している先輩演出家の意図や作品の主旨を変えず、どう自分なりの演出をするか……。新人公演が勉強の場になるのは生徒だけではなく、若手の演出家にとっても同じということです。
本公演との違う点は出演者と演出家のみ。オーケストラや衣装部、道具などのスタッフは、すべて本公演と同じです。
先輩方より腕は落ちるかもしれないけれど、若さと未知数で溢れている新人公演。たった1回しかないから、チケット入手も困難です。最近ではダイジェスト版としてビデオも発売されています。
ファンの方々からすれば、応援している生徒が普段より活躍できること、これが何よりうれしいでしょうね。「ちゃんとできるかしら…?」なんてハラハラドキドキしたり。また本公演では気づかなかった生徒が目に飛び込んできたり、未来のスターを発掘したり。だから「新人公演を観てあの生徒さんのファンになりました!」という人が多いのでしょうね。
勉強の場ではありますが、観劇料もいただいてのひとつの公演。決して発表会ではありません。自分の実力を発揮するため、観客を満足させるため、生徒たちは猛稽古に努めます。たった一度の舞台に賭けて……。
次回は「新人公演の稽古がどういう流れで進んでいくか…」。
お待ちください。
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★「新人公演 Part1 新人公演ってどんな公演?」
★「新人公演 Part2 新人公演のお稽古って?」
★「新人公演 Part3 新人公演の衣装 その1」
★「新人公演 Part4 新人公演の衣装 その2」
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