「学校に行きたくない」と訴える前にしっかりと子どもの5月病対策を

学校に行きたくない…登校しぶりの子どもへの対処法

連休期間に学校生活での不安が少しずつ大きくなり、学校へ行きたくない「登校しぶり」の症状が表れることも

GW明けは、普段の学校生活に戻ることに苦労をする子どもが出てきます。連休の期間に学校生活における不安が少しずつ大きくなってしまい、「学校へ行きたくない」という気持ちにつながってしまうのです。登校しぶりの原因・症状や、そうなる前の対策を紹介します。
 

「登校しぶり」とは?長期化すると不登校や引きこもりへも

「登校しぶり」とは、子どもが何らかの理由で学校に行きたがらない状態のことです。似た言葉で「不登校」があります。順番として「登校しぶり」があり、その状態が続くことで「不登校」に移行していくというのが一般的です。

文部科学省では「不登校児童生徒」について「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義しています。

文部科学省から2018年の秋に出された統計によると、小中学校における不登校児童生徒数は、144,031人(前年度133,683人)であり、不登校児童生徒の割合は1.5%(前年度1.3%)とされています。

「不登校」は単にその時期に学校に行くことができないという問題だけでありません。それが長期化し「引きこもり」へとつながっていく可能性のあるものと認識する必要があります。

 

「登校しぶり」の原因は、学校での小さなトラブルや生活リズムの乱れ 

学校に行きたくない…登校しぶりの原因

友達・教師との関係、学習などに関する小さな不安やトラブルが少しずつ大きくなり、登校しぶりの原因に

「登校しぶり」の原因として考えられることは2つあります。学校生活での心配事や生活のリズムの乱れです。

学校生活における心配事は、小さなトラブルがきっかけとなっていることが多いです。友達との関係、学習の関係、教師との関係などにおける小さな不安のようなものが、連休の期間に不安が少しずつ大きくなってしまうのです。4月には新しい集団の始まりで、緊張しながら日々を過ごしています。そういった中で生じる小さな不安などを我慢しています。それが表に出てきたものです。

子どもは、ギリギリまでこういった問題を我慢してしまうことが少なくありません。「学校は行くものだ」というような考えが根底にあり、「学校に行かないこと」に罪悪感のようなものを抱いています。

2つ目は「生活リズムの乱れ」です。これは通常の週末でもあることです。休みの時期に遠出をしたり、スポーツを頑張り過ぎたことなどが原因で睡眠のリズムが崩れたり、疲れが残っている状態にあることです。寝る時間が遅くなると、それに伴って起きる時間も遅くなりがちです。そういった要素も子どもの登校しぶりに関係があります。

 

「登校しぶり」の症状とは?

学校に行きたくない…登校しぶりの症状

学校で体調不良を訴え、保健室などで休みたがることも登校しぶりの症状の1つ

「登校しぶり」の具体的な症状としては、漠然とした不安や腹痛や頭痛などの身体の不調を訴え、登校できなくなるのが一般的です。家庭で朝からこのような体調の不良を訴えることがありますが、学校で体調不良を訴え、保健室などで休みたがることなどもあります。

 

子どもの5月病への対策1:親が余裕を持った気持ちで子どもと接する

GW明けは親も子どもも、そして教師も余裕がなくなってしまいます。新学期・新学年から1ヶ月程の間に作り上げ、できるようになってたたものが元に戻ってしまうような場合もあり、親や教師はカリカリとしてしまいます。特に小学1年生ですと、4月の末にはできていたものが、休み明けにできなくなってしまうようなこともあります。

特に今年は休みが10日もありました。例年以上にリズムを崩してしまう子どもが出てくる可能性があります。もう一度、4月のはじめの時期に戻った気持ちで一つ一つやっていくような感じだと良いでしょう。

親が少し精神的に余裕を持って子どもに接することを意識することも大切です。出来ていたことが出来なくなることで、親はそれを叱責してしまうこともあります。しかし、そのような対応は逆効果になることが多いです。

少し余裕を持ち、子どもに体の不調があれば、それをいたわりながら、それとなく不安なこと、困っていることがないかなどを聞いていくようにしましょう。そういった中で、自然と子どもも落ち着いてくることがよくあります。

 

子どもの5月病への対策2:生活リズムを整え、学校へ行くストレス軽減

学校に行きたくない…登校しぶりの対処法:生活リズムを整える

「マズローの欲求段階」における、睡眠や食事などの生理的欲求をまず満たすことで、学校へ通う際のストレスを軽減させることが大切

生活リズムは、学校生活を送る際にとても大事なものです。アメリカの心理学者マズローが「欲求段階説」というものを唱えています。その中で、「生理的欲求(睡眠、食事、排泄など)」は最もはじめに満たされなければならないものとされています。その部分が満たされないままでは、さらに高次の欲求(所属、承認、自己実現など)を満たすことはできないとされています。

学校や幼稚園・保育園などでよく言われる「早寝・早起き・朝ごはん」などはこういったものをベースとしているものです。家庭でも早寝早起きなどのリズムをしっかりと整えていくことで、学校へ通う際のストレスが軽減されると考えられます。

逆に、夜更かしをすると、朝起きづらくなり、学校に行くことに関しても困難になることがあります。生活リズムを整えることは、そういったことの敷居を低くします。これらは夏休みや冬休みが終わった際も同様です。

 

子どもの5月病対策3:学校の様子を把握する

学校に行きたくない…登校しぶりの対策:親が学校の様子を知る

親が子どもの学校の様子を知ることは、どんな場合であれプラスになるので、授業参観やボランティアは可能な限り参加を

様々な形で学校の様子を知ることは、自分の子どもと関わる時にもプラスに働きます。保護者同士で何かあった時に連絡ができるような人を作ることも良いことです。

最近の学校は、以前よりも保護者が学校に行くことのできる機会が増えています。授業参観やボランティアなど、学校へ行く機会があれば、可能な限り参加して、学校(学級)を見てくるのは良いことです。

そうやって学校(学級)の状態が分かってくることで、自分の子どもの話をより深く理解することができるようになります。あまりに学級の状況が悪いようであれば、それは自分の子どもの問題だけではないので、学校の管理職と相談をすることなども必要になってくることもあります。

また、自分の子どもの思い違いのようなケースが分かれば、それを伝えることもできます。親が実際に状況を見ることで、その状況に適したアドバイスがしやすくなります。親が子どもの学校の様子を知ることは、どんな場合であれプラスになります


この時期のつまずきは、その後の学びの質に影響を及ぼすことが多いです。親が少しだけ精神的に余裕を持って、子どもと接することで、状況が改善されていくことが多いです。ぜひ早いうちにリズムを整え、普段通りの生活に戻ることができると良いと思います。

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