「健康な産業」へ パチンコ業界の試み
パチンコ・ネグレクトや依存症など、業界の不健全なイメージを払拭しようと、九州のパチンコ店ではある試みが進行中だ。社会貢献のできる業界を目指し、社員にガイドヘルパー養成講座を受講させている。ガイドヘルパー資格とは、視覚障害や知的障害、脳性まひなどの全身性障害を持つ人が家から外出する際、その介護者に必要とされる資格である。
普段自宅で介護を受けている人が、花見や映画、ときにはパチンコに出かけ、外の空気を吸うのを手助けする。要介護の人にもアミューズメント施設としてのパチンコを楽しんでもらい、リフレッシュしてもらいたい、という業界の気持ちがあるという。
パチンコ客の子供を預かる
あるアミューズメント遊戯施設企画運営会社社長の述懐が印象的だ。同社は事業の一つとして、子供たちが安全に遊べる巨大なビニールボールプールの遊戯施設を商業施設や遊園地の一角に出店し、チェーン展開している。1時間当たり数百円の利用料を取り、親が買い物や食事に出かけている間にトレーニングを受けたスタッフが子供たちを「遊ばせてくれる」のがウリだ。当初、一人当たりの客の利用は長くて3時間程度と見込んでいたが、実際は違った。地方の店舗では、店舗利用者に「常連」がおり、1日に7~8時間も利用する。そして、長時間利用する子供の親は九割九分パチンコに出かけているのである。
子供たちは、スタッフと一日中ボールパークの中で遊ぶ。本来はパーク内での飲食は想定していなかったが、長時間利用の子供たちのために、別料金でお弁当や飲み物を提供するサービスも始めた。子供たちはスタッフを自分の兄や姉のように慕い、家に帰るときは泣いてだだをこねるのだという。
「親はパチンコに行ってるんだけど、でもその間子供が安全で楽しく時間が過ごせるのなら、それだけでもずっといいと思うんですよね」と、社長は言う。育児放棄されるのでないのなら。お兄さんやお姉さん、仲間たちと楽しく遊んで、ご飯もちゃんと食べられるのなら。自らも親として、利用客である子供たちを見守る視線は温かい。
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