寺・神社/奈良の寺・神社

薬師寺(3ページ目)

薬師寺は、平城遷都以前の飛鳥時代から存在した、日本有数の歴史が古い寺です。しかし、多くの建物は長い歴史の中で焼失し、昭和の後期になって、再興が進みました。そのため薬師寺の多くの寺は色鮮やかで、枯淡な色合いの他の奈良の寺とはずいぶん違って見えますが、創建当時は、多くの寺が、薬師寺のような姿だっったのです。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

玄奘三蔵伽藍と休ケ岡八幡宮

白鳳伽藍だけ見て帰る方が多いかも知れませんが、この二つも、薬師寺を深く知るために大切な建造物なので、お見逃しなく。玄奘三蔵伽藍は、開いている期間が限られます。休ケ岡八幡宮は、常に無料で拝観できます。

■玄奘三蔵伽藍

玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)は、『西遊記』で有名な三蔵法師のことで、7世紀に活躍した、中国唐時代の僧侶です。17年間にわたりインドでの勉学を終え、帰国後は持ち帰られた経典を翻訳されました。薬師寺の宗派、法相宗の始祖でもあるため、こちらに玄奘三蔵院伽藍を建立されました。平山郁夫画伯による大唐西域壁画が見事です。

玄奘三蔵伽藍の公開期間は、年によって違います。2010年は、遷都1300年を記念して、通年公開されます。

休ケ岡八幡宮
薬師寺の守護神である休ヶ岡八幡宮

薬師寺の守護神である休ヶ岡八幡宮

南大門を出た南に薬師寺を守護する休ケ岡八幡宮があります。昔は神仏習合が普通だったので、大きな寺には、よく、その寺を守護する神社も残されています。9世紀に大分県の宇佐八幡宮から現在地に勧請(かんじょう)されました。現在の社殿は1603年の建物です。

※ 宇佐八幡宮
全国に4万社ほどある八幡宮や八幡神社の総本社で、応神天皇の御心霊が祀られています。神仏習合発祥の地とされ、747年、聖武天皇が進める東大寺の大仏建立の際に、「全国の神を率いて協力する」という託宣を出したことで、国家神としての地位を固めました。東大寺にも手向山八幡宮があり、守護神となっています。

薬師寺
住所:奈良県奈良市西ノ京町457
TEL:0742-33-6001
拝観時間: 8:30(開門)~17:00(閉門)
入山申込受付は16:30まで
拝観料金:玄奘三蔵院伽藍公開時 大人800円
同閉鎖時 大人500円
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