ガイド:
先程システム手帳のデイリーページでもノートスペースがありましたね。それとこのノートでは、どんな風に使い分けているんですか?
田口さん:
先程のシステム手帳では主に思いついたアイディアのメモ、つまり自分自身で完結できるものです。一方、このノートでは社内外の人との打ち合わせという具合に使い分けています。
ガイド:
ノートの使い方で何か工夫されていることはありますか?
田口さん:
ノートを開いて左右のページで書くことをしっかりと分けています。左ページは打ち合わせで話された事実だけを書いていきます。そして右側には自分の意見やその打ち合わせによって気づいたアイデアなどを書いていきます。
打ち合わせノートには、お会いした方の名刺もホチキスでとめて保管・整理。 |
社外の方の打ち合わせであれば、その方の名刺を左側にホチキスでとめてしまいます。こうしておくとその打ち合わせが、いつだったかさえわかればその情報をすべて見ることができます。検索性のよさがありますね。
ガイド:
次にテーマを変えまして、ファイリングで何か工夫されていることはありますか?
田口さん:
私はスケジュールに関連した資料をこれで管理しています。いわゆるフォルダーとボックスというシンプルな組み合わせです。中には、1~31までのインデックスのついたフォルダーそして1~12のものが入っています。
田口さん自作のスケジュール専用ファイル。 |
1~31日分、そして1~12ヶ月分のインデックスが付いたフォルダーが入っている。 |
ここには何か行動を伴う資料を入れていきます。例えば、誰かに頼んだことや、逆に依頼されていて返答期限が決まっているといった資料です。今月中にアクションすべきものは、その月のその日のフォルダーに、ちょっと先の予定のものはその月のフォルダーにまとめて入れていきます。今日は27日ですが、27日のフォルダの中にはこうして幾つものクリアファイルが入っています。1案件1クリアファイルという原則を作り、運用しています。
このスタイルは自分の中でもかなり徹底していまして、例えばメールで依頼されたりということもよくあります。そうしたメールも必ずプリントアウトして該当の日付のフォルダーに入れ込んでいます。
こうしておけば、やるべきことの資料はこれだけ見れば済むわけです。ちなみにクリアファイルには、ポスト・イットを内側から貼って、ラベル代わりにしています。その色には意味があります。青は余裕があるプロジェクト、黄色はちょっと注意が必要なもの、赤は絶対にその日に完了しなくてはならないもの、そして緑は他の人に依頼したものです。信号のような感じで色分けしています。
1日分のファルダーの中には、プロジェクトごとのクリアファイルが入っている。これで期限のある書類の処理し忘れは防げる。 |
毎日、該当のファイルを取り出して机の上に置いて一つ一つ処理していきます。
ガイド:
月1回の中身の入れ替えはどのようにやっているんですか。
田口さん:
月末に翌月のフォルダーを取り出して、それぞれ該当の日付の所に入れ替える作業を行っています。
ガイド:
こうしたスタイルは、アメリカでは商品としてあるのを見たことがあります。それをご自身で作ってしまったわけですね。これはシステム手帳ならぬ「システムファイル」と呼べると思います。
田口さん:
確かにそうかもしれません。
これが本領を発揮してくれるのは、風邪などでどうしても会社を休まなくて行けない時です。このように日ごとにしっかり分けておけば、同僚に頼んでこのボックスの中のその資料を出してもらえば誰にでもすぐ仕事をお願いすることができます。会社を休んでいて仕事が滞ってしまうのは嫌なものですからね。