ステーショナリー・文房具/ステーショナリー関連情報

「隣の文具活用術」 手帳メーカー編(2ページ目)

今回の「隣の文具活用術」は、能率手帳を作っている日本能率協会マネジメントセンターにお勤めの田口さん。田口さんが20年近くシステム手帳を使い続けてきて編み出した独自の手法をお聞きしてきました。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド


ガイド:
週間と月間を併用しているという人は私の周りにも結構いますが、3種類すべてというのは珍しいですね。具体的にはどのように使い分けているのですか?

田口さん:
場インデックス システム手帳
月間、週間、デイリー3種類のスケジュール欄全てを使いこなしている。
私はそもそもスケジュール管理というものは地図を見るのとよく似ていると思っています。どういうことかと言いますと、どこかへ行こうとするときに、地図を使います。例えば海外旅行に行くならば、まず世界地図を広げ、行く国を決めます。次に、その国の地図。さらには、訪ねてみたい町がのっている都市の地図を見ていくことになります。つまり、だんだんと地図の縮尺が大きくなっていく訳ですね。

スケジュールも全く同じだと思うんです。まずその年の目的地つまり目標がありまして、その目標にたどり着くために月間、週間、デイリーという縮尺の違うもので見ていくというものです。

ガイド:
なるほど、とてもわかりやすい例えですね。

システム手帳の中身を拝見すると、まだ1月だというのに、先々のスケジュールページにもすでに色々なことが書かれているようですね。(*取材は1月27日に行いました。)

田口さん:
そうなんです。私は新しい手帳をスタートさせる年末年始にその年の目標だけでなく、その月その週にやるべきアクションリストをあらかじめ書いてしまいます。
場インデックス システム手帳
まずは、月間スケジュールページで予定を俯瞰する。

月間カレンダーにはポイントとなる大きな予定を、そして週間スケジュールには月間で書いた大きなポイントを個別の行動に落としこんだものを書いていきます。こうしたことを1年間分はじめに書いてしまうんです。

ガイド:
手帳を使う前から書いてしまうってのは何とも斬新ですね。

田口さん:
先程、地図には目的地があるといいましたが、この先に書くことこそが大小様々なゴール、つまり目的地になるんです。

目的地がないことには何も始まりません。これがないと、ついついずるずると日々を過ごしてしまいますからね。

ガイド:
私にとっては実に耳が痛いお話です。
さて、こうしてあらかじめ書いたものを日々の仕事ではどのように使っているのですか?

田口さん:
まず月間カレンダーで今月のおおまかなスケジュールを俯瞰して、週間スケジュールを開きます。ここには、先程ご説明したあらかじめ書いておいたその週のゴールとなる事がリストアップされています。例えば、オンラインショップに新商品情報をアップするといったことです。それらを達成するために、それぞれの曜日の欄に作業をブレークダウンしていきます。

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