今回で18回目を数えるISOTは7月4日~6日まで東京ビッグサイトで開催された。国内の多くのステーショナリーメーカーが、照準を合わせて新製品を開発し、発表しているISOT(国際文具・紙製品展)。今回のISOTでも会場で初お披露目となる新製品がたくさん発表されていた。その中で、個人的に「これは!」と思ったものを、今回と次回の2回に分けてダイジェスト的にお届けしたいと思う。では、早速参りましょう。
50周年を迎えたマルマンのスケッチブック
今回のマルマンブースはスケッチブックで埋め尽くされていた。
今回のマルマンブースでは、同社のフラッグシップ商品であるスケッチブック一色というインパクトある展示になっていた。それもそのはず、マルマンの図案シリーズと呼ばれるスケッチブックが今年で50周年という記念すべき年なのである。オレンジとモスグリーンのツートンのデザインはきっと多くの人が学校で一度は手にしたことがあるのではないだろうか。また、一方では、サイバーエージェントの藤田社長はこのスケッチブックをノート代わりに使っているなど、大人の間でも隠れファンは多い。
今回は、このスケッチブックデザインを使った様々な商品が発表されていた。
図案印刷シリーズ スケッチブック量産50周年アニバーサリーモデル すべて商品には「50th」のマークが付いている。
手の平サイズのリングメモ、単語帳、A5、B5、A4といったノートから、ルーズリーフのバインダーノートなど色々なサイズと種類が揃っている。これまで、スケッチブックとして大きなサイズのものばかりを見慣れていたせいか、メモ帳や単語帳といった小さいものがとても新鮮に映る。こうして、どんなサイズでもしっかりと表紙として存在感を放っているのだから、この図案(デザイン)の完成度の高さというものを感じずにはいられない。
A7サイズのリングメモ 210円 | 中は5mm方眼になっている |
単語帳 336円。中の紙は画用紙。 | ノートタイプは7mm罫線 |
ノートタイプのものは、表紙を開いてみると、中の紙は画用紙ではなく、ノート用紙になっており、方眼や横罫線になっている。この意外性がまた楽しい。
スケッチブックの表紙をまとった今回の各種ノート、スケッチブックを使う時のように創作意欲が駆り立てられそうだ。発売は8月末頃の予定。発売が待ち遠しい。
今回の中で一番大きいB2サイズ。ポスターくらいはある大迫力サイズ。3,150円。レストランの本日のオススメメニューなどにいいかも。
ボールペンの老舗ならではのモデルを復刻(オート)
オートの得意分野のボールペンの新製品がずらりと並んでいた
オートは1949年、世界に先駆けて鉛筆型の木軸ボールペンを開発し、日本のボールペンの歴史を切り開いたという輝かしい実績をもっている。今回のブースでは、そのモデルの復刻版が発表されていた。当時と同じデザインの木軸の中にボールペンの芯が組み込まれている。今でこそ、木軸のボールペンはあちこちで見かけるが、その本家大元がこれなのだ。黄色のボディにアルミのキャップが今のペンにない懐かしさを漂わせている。当時を知る人にはきっと懐かしく、若い人たちにはこのレトロ感が新鮮に感じられることだろう。
よく見ると、社名が「OHTO」ではなく「AUTO」になっている。昔はこの綴りだったそうだ。
また、おもしろい素材を使ったペンを見つけた。ちょっと見たところでは木製ボディなのだが、実はこれ、竹で出来ているのだ。確かに、ペンを手にとってみると、竹独特の質感がそこここに感じられる。実用上は木とほとんど変わらない。かえって竹の方が割れという面では強いそうだ。
竹をボディに使った「竹取物語」
ノック式油性ボールペン、シャープペン、水性ボールペン 各1,050円
ノック式油性ボールペン、シャープペン、水性ボールペン 各1,050円
使用されているのは、もちろん天然竹。木は成長するのに長い年月がかかるが、竹はご存じのように成長がとても早い。これはある意味、環境に配慮したペンといえるかも知れない。
手にすると、やはり竹独特のツルツルとした手触りがある | 1本1本違う竹の紋様が楽しめる |