ステーショナリー・文房具/ステーショナリーショップ情報

ボールペンと鉛筆にこだわりぬいたショップ(2ページ目)

銀座の路地裏にある、「五十音」という名の隠れ家的ショップ。古きと新しさが交錯する雰囲気の中、こだわりのボールペンと鉛筆がいっぱいです。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド

五十音 ボールペンと鉛筆
春慶塗りの鉛筆 1500円/1本

工芸品のような堂々とした存在感のある漆塗り鉛筆

五十音 ボールペンと鉛筆
黒塗りと茶色塗りのコントラストが見事にマッチしています。
五十音 ボールペンと鉛筆
色々な色が混ざり合った独特な雰囲気の津軽塗り鉛筆 1600円~
一見すると、上質なお箸のようにも見えてしまうその鉛筆は、春慶(しゅんけい)塗りといわれるものです。透明な塗りのため、木目の美しさも垣間見ることができます。職人さんの手により何層にも塗り重ねられたそれは、見事な光沢があります。

漆を塗った鉛筆というのは、おそらくこれまでにない試みだと思います。その実現までには色々とご苦労されたそうです。漆塗り職人の方のところに出向いて、鉛筆を塗って欲しいとお願いすれど、「削ってしまうものには、塗れん!」と断れ続けたそうです。確かに、精魂込めて塗ったものを削ってしまう訳ですから、職人さんの気持ちも分かります。宇井野さんは、それでもあきらめきれずに、何度もお願いして、ようやく実現したそうです。

宇井野さんにとって、そうした想い入れのある鉛筆ですが、
「これは飾り物ではなく、鉛筆としてしっかりと使って欲しいですね。削るには、鉛筆削りで簡単に済ませるのではなく、職人さんが手塩にかけて塗ったその想いを感じるためにもナイフでじっくりと味わっていただきたい。」
とおっしゃっていました。なるほど、ひと塗りひと塗り心を込めて塗られた鉛筆を、今度はひと削りひと削り、漆の味わいを確かめながらじっくりと削るということなんでしょう。書くだけでなく、削りも愉しめる贅沢な鉛筆なのです。

握ってみると、まるで手に吸い付いてくるような感触は、漆ならではです。この春慶塗り以外にも、津軽塗り鉛筆などもありました。

五十音 ボールペンと鉛筆
店内の雰囲気にとてもマッチした鳩時計
色々と素敵な商品を見させていただいているうちに、店内の壁にかけてある鳩時計が「ポー、ポー」と泣き始めました。時がたつのをすっかり忘れて夢中になってしまったようです。めまぐるしく人が行き交う銀座の中にあって、五十音の店内だけは、まるでタイムスリップしたような、ゆったりとした時間が流れているようでした。銀座に行かれた際は、覗いてみると楽しいですよ。


■ 五十音
   東京都中央区銀座4-3-5松輪ビル1F宝童稲荷前
   TEL 03-3563-5052
   営業時間 平日 12:00~19:00
        土日祝日 13:00~18:00
        不定休 


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