素材感とシェイプの良さに唸る!
ミッドナイトブルースエードをメッシュ(イントレチアート)で用いた、ストール・マンテラッシ(Sutor Mantellassi)の外羽根式Vフロントプレーントウです。勇壮にして華やかなフォルムに、このメーカーの特色が全て映し出されています。 |
東京では気温が25度以上になる日もチラホラ出てきたこの頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 半袖など「夏」を意識した装いが無理なくできるようになると、足元にもそれに相応しい靴が恋しくなります。ということで今回は、東京の神宮前と銀座に店舗を構える通称WFGこと「ワールド フットウェア ギャラリー」から、そのようなリクエストにピッタリの靴や、やっぱり年中持っていたいアイテムなど精鋭の面々の情報をお届けいたします。このお店の2009年春夏のテーマは”MIXTURE”でして、さてさてどのような融合が発見できるでしょうか?
まずは上の写真、のストール・マンテラッシ(Sutor Mantellassi)の外羽根式Vフロントプレーントウからご覧いただきましょう。もうご覧の通り、涼感全開の全面メッシュ、今の言葉で申せばイントレチアートです! しかもこの編み目が昨今多く出回っているものに比べて明らかに細かく、このメーカーの技術力の高さを示しているのと同時に、とかくカジュアルなイメージになりがちなこの種の「革使い」に落ち着いた印象を与えるのにも成功しています。
1912年にフィレンツェ郊外で創業したこの老舗は、特にスクエアトウの造形で長年高い評価を得ており、この靴でもそれを十二分に享受できますよ。文字通り、勇壮にして華やか! ミケランジェロのダヴィデ像などにも通ずる、イタリア男性の理想像そのままです。つま先が低い分ボールジョイント(親指~小指の付け根の間)の幅を僅かに広く取っているので、見た目よりも履く足を選ばず、二の甲から履き口に抜けるフォルムのダイナミックさなども含めて、ストール・マンテラッシならではの「履き心地と美しさの融合」を、誰でも存分に味わえます。
イタリア靴らしい鮮烈なレッドなど幾つかの色がラインナップされていますが、個人的に特にお勧めなのがこのミッドナイトブルースエード。マットな起毛系なのでメッシュレザー特有のキラキラした印象が緩和され、「イントレチアートだぞっ!」と気張ることなく履けるからです。2009年春夏に要注目の、ちょっと浅い紺色のダブルブレストのブレザーやアイスブルーのジャケットなどとは、当然ながら相性は完璧。今まで
「メッシュの靴はモード系の人向けかおじさま向けか、両極端なんだよなぁ……」
と敬遠されていらした方、これでしたら絶対に大丈夫です!
【ストール・マンテラッシ/外羽根式Vフロントプレーントウ】
■色・素材 : ミッドナイトブルースエードメッシュ。他にスムースレザーメッシュでライトブラウン・ダークブラウン・レッドもあり。
■サイズ : 39.0~42.0。ハーフサイズ刻み
■価格 : 濃紺スエード \151,200。その他 \157,500(いずれも税込み)
メッシュレザー(イントレチアート)とアップで撮ってみました。昨今の他のメーカーのものに比べ、編み方が細かく、靴の印象を品良く演出しています。鳩目や靴紐の色・大きさなど、細かい個所のバランス感覚も抜群! |
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