アルコールの力で蝋分を伸ばす!
ギルドアームズのシューポリッシュウォーターです。通常の水に比べ、蝋分を革の表面に均質に行き渡らせる効果が高く、より透明感のある光沢が得られます。価格・お問合せ先は下記。 |
まずは日本における「誂え靴」の再評価に並々ならぬ貢献をした山口千尋氏率いるギルド(GUILD)の修理部門、ギルドアームズ(GUILD ARMS)から2007年秋に発売された「シューポリッシュウォーター(Shoe Polish Water)」から。特徴は、水以外にアルコールが含まれている点。40度ということは、お酒だとウイスキーやブランデーと同じくらいの度数です。
このやや高めのアルコール度数には、もちろん意味があります。まずアルコール=揮発性があるので、通常の水より革には水分が必要以上に染み込みません。そのため、革が水分で「ふやける」のが原因で光沢が得られなくなるのを防ぐ効果があるのです。また、アルコールが油性ワックスに多く含まれる蝋分を軟化させるため、革の表面により均質に、凸凹のない状態で蝋分を柔軟に付着させることが可能になり、今まで以上に容易に光沢を出すことが可能となったわけです。因みに使い方は通常の水と全く変わなく、一回につき一滴が最適です。
この商品、試しに小生使ってみましたが、透明感のある自然な光沢をつま先や踵周りに容易に得ることができました。また、ワックスを極薄く重ね塗りすると、その種類によっては革の表面が光る代わりにかなりカリッとした風合いになり、曲げジワが少しでも入るとワックスが剥げ落ちてしまうこともあるのですが、これを用いると表面が不思議とあまりバリバリにならないのも魅力です。なので、KIWIのように表面に硬質な膜ができる油性ワックスより、M.モゥブレィやJ.M.ウエストンのそれらのような、どちらかと言えば柔らか目の膜ができるものとの方が、より相性が良いような気がします!
【GUILD ARMS/Shoe Polish Water】
■価格 : \1,890(税込み)
■お問い合わせ先
GUILD ARMS
HP:Guild - ARMS
その一方で、油性ワックスの効果を改めて問い直した商品も出てまいりました。詳しくは次のページを!!