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クインクラシコに集結した、華やかな靴達(3ページ目)

ラテンな靴に滅法強い神戸の名店・クインクラシコ。阪神間のファンにはお馴染みの存在ですが、この度あの新丸ビルに店舗を構えることになりました。今回はそこにお邪魔し、飯野の気になった靴+αをご紹介致します!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

眠れる獅子が、遂に目を覚ました!

LGD3003
ペルフェット(Perfetto)の内羽根式プレーントウ・LGD3003です。スタイルもシェイプも、ありそうでもはや見付けられなくなった「普通の極上」です。


クインクラシコで見つけたPerfettoがあまりに良かったのでもう一足。こちらはコラボレーションモデルでこそありませんが、シンプルな中にブローギングとメダリオンが見事に映える、”LGD3003”と言う名の内羽根式プレーントウです。前ページのダブルモンクよりも若干薄い茶色ですが、こちらもアッパーにはフランス・デュプイ社のサドルカーフを用い、丁寧なアンティーク仕上げが施されています。

イタリア語で「完璧」を意味し、どの靴もヨーロッパ的な高度な美意識を感じさせてくれるこの”Perfetto”、実は「ビナセーコー」と言う東京の靴メーカーのブランド、つまりれっきとしたメイド・イン・ジャパンなのです。2006年に漸く自社ブランドを立ち上げたメーカーなので、一般的な知名度こそまだイマイチですが、これまで某大手靴メーカーや某有名高級靴チェーン向けのOEM生産を数多く手掛けるなど、作りの確かさ・造形の良さで紳士靴業界の中では昔から大変有名でした。黒子役が表舞台に遂に登場したわけです。

ピッチドヒール
踵周りの丁寧な造形にご注目あれ! この価格でここまでした靴、今までありませんでしたよ。
右の写真をご覧ください。通常の靴に比べかなり小さ目の踵部のみならず、その下を支えるヒールが、地面からアッパーに向かい逆台形状に積み上がっていることに驚かれる方も多いでしょう。見た目にも美しいこの仕様を「ピッチドヒール(Pitched Heel)」と呼ぶのですが、既製靴では滅多にお目にかかれない、たとえあったとしても間違いなく価格が10万円以上の靴でしか見付けられないディテールです。それをこの価格帯で用意してくれることでも、メーカー側の気合の入った姿勢が見て取れるでしょう。土踏まず部の深く抉られた曲線も、履き心地の良さを保証するかのようです。

全体の顔立ちは、前ページのダブルモンクに比べ落ち着いたものになっており、つま先の長さも極めて伝統的なアーモンドトウです。イギリスの靴に見間違えてしまいそう……最初のページでご紹介したとおり、イタリア靴が得意科目の「クインクラシコ」が、このような靴をしかも日本製で採り上げてくれたことも、嬉しい驚きです。”Perfetto”のダブルネームではない通常モデルは、東京でも2007年6月現在まだ置いているのが、事実上ここだけ。ご興味ある方は必ずこのお店でチェックすべし!

【Perfetto/LGD3003】
■色・素材 : ややライトなブラウン(フランス・デュプイ社のスムースレザー)
■サイズ : 5ハーフ~9
■価格 : \43,050(税込み)


次のページは、イタリアのサントーニに別注した靴をご紹介。やっぱりこの店にはこういうのがなきゃ!
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