男の靴・スニーカー/カジュアルシューズ

あの「プレミアータ」の次の一手。 新感覚な「エンドレス」。

ご存じ、メンズシューモードをけん引する「プレミアータ」。ここんちが創業当時の社名を冠し、デビューさせたのがこの「エンドレス」。

執筆者:竹川 圭


ードじゃなくて好きなモノをつくっているだけ――そう語るデザイナー、グラツィアーノにとって嬉しくない冠かもしれないけど、「プレミアータ」にはやっぱり、メンズシューモードをけん引、って表現がぴったりくる。ノーズの長いアバンギャルドな靴で一世を風靡したレーベルだが、ここ数シーズンは爪先が丸みを帯び、ミニマルと呼びたくなる雰囲気に様変わり。この春夏コレクションではメンズながら華やかな色使いを披露して見せた。僕にとってシューモードをはかるのに、欠くことのできないレーベルのひとつ。


んなグラツィアーノがつい最近、立ち上げたのが「エンドレス」だ。この名前、実は創業当時の社名からとったもの。写真を見ればわかるように、フォルムから新しさを生み出してきた「プレミアータ」のデザイナーとは思えない、オーセンティックなスタイルを踏襲している(もちろんその靴は色、素材使いに加え、微妙にパターンをいじることで、コンテンポラリー性を獲得しているのですが)。

「プレミアータ」がデコラティブなまでのイタリアの靴づくりへのアンチテーゼだったとすれば、「エンドレス」は何百年連綿と続く靴業界へのオマージュじゃないか。ルーツを尊重する姿勢が、ブランド名に創業当時の社名を選ばせたんじゃないか。


なんてのは、すべて僕の推測の域を出ません。久しぶりにグラツィアーノに会って、話がしてみたい今日このごろ。

こぼれ話
1900年前半にイタリア・マルケで創業したエンドレス社といえば戦後、先代ビンチェンツォがいち早く工場に機械を導入し、その名を知らしめた。先端を行く工場にはあの、シルバノ・ソリーニ(シルバノ・マッツァ)やシルバノ・ラッタンジが集った。そして、僕はまったく知らなかったのだけど、社歴を紐解くと、今や日本でもすっかりおなじみになったブラックラピド製法を生み出したのがビンチェンツォだったのだとか。イタリアが得意とするマッケイをベースに、グッドイヤーウエルトの風格を兼ね備えたもので、「イタリアンブリティッシュ」とも呼ぶべきその製法は、テストーニやロセッティなど老舗靴レーベルからの注文がひきも切らなかったという。

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