男の靴・スニーカー/カジュアルシューズ

夏です。海です。花火です。 粋に履きたい“和”サンダル。

そろそろ梅雨も終わりです。いよいよ夏本番。アロハシャツ着る役所もあるそうですが、貴方が日本人としての矜持をお持ちなら、ここはこのサンダルで粋に暑い夏を乗り切りましょう。

執筆者:竹川 圭


覧の通り、このサンダル、中敷が和柄です。梅、桜、クジャク、竜など日本人には懐かしい柄ばかり。注目したいのはそれがプリントではなく、なんと、あの和紙をそのまま用いているところ。特殊なフィルムによるコーティング加工を施しており、特許も出願している製法だそーです。価格は9800~1万2800円。レディスもあり。

造は1963年創業の愛媛のヤマトというメーカー。で、仕掛け人が二代目の所谷保さんで、苗字と社名をとってブランド名は「ヤマト・トコロタニ」。すでにユナイテッド・アローズなど数店舗で販売がスタートしてるのだけど、来春にはパリでのデビューも決まっている。とゆーか本当の狙いは海外なのだ。


静に考えてみれば、鼻緒ならともかく、中敷を和柄にするなんて日本の正当な履物ならありえない。それは海外の人々がイメージする、デフォルメされた日本であり、いってみればバーチャル・ジャパン。つまり海外で売ることを十分に意識してつくられたサンダルなのだ。だからそれを日本人が履くのは、欧米で広まった、ワケのわからない漢字がプリントされたTシャツと一緒で、本来なら野暮かも知れない。しかし残念ながら、僕らの世代以降、日本人は日本人が本来もつメンタリティを急速に失いつつある。雪駄や草履が最近若者に人気なのは、彼らはそれを新鮮な感覚で受けとめているからだが、再発見という意味では、そんなアプローチもありかも知れないと思うのである。それにその中敷の柄は歩いているときはチラチラと、そして座敷に上がったときによーやく全体を明らかにするわけで、“粋”の現代風解釈ととらえることもできる。


んて理屈っぽい話はここまでにして、せっかくですから、きちんと伝統をなぞるための履き方講座。海外のレザー・サンダルにすっかり慣れた僕らには違和感があるかも知れないけど、小指とカカトがはみ出すサイズ(*カカトは1~3cm)を選んでください。で、足指は鼻緒に浅くひっかけるくらいが、こよなく粋な履き方です。

足ながら、このサンダルは店単位のオーダー形式をとっており、ソール、鼻緒、インソールのマイナーチェンジができる。うまくいけば自分だけの1足が手に入るとゆーことです。


●問い合わせ=ピュアリーニュtel.045.224.6565
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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