バイクブーツ「ネロ」の仕掛人はボブ菊池。有名スニーカーショップの出で、その専門的な知識に信頼を寄せたユーザーは数知れず。キッズも扱っていた数坪足らずの店には、気付けば何台ものベビーカーが押し寄せ、即席靴選び講習会が開かれることもしょっちゅうだったとか。写真左が現在はフリーのアドバイザーとして活躍してる菊池さん。まわりを従えるようにひとり立つ彼を見れば、メルマガで紹介したかつての人となりが偲ばれるでしょ。
その菊池さんが隣に写っている駒沢さんとパートナーシップを組み(ただの呑み友達って噂もありますが)、コラボレートしたのが1959年創業の登山靴メーカー、安藤製靴ってわけ。ここんちのすごいとこは、コスト削減のためにほいほい海外に生産を委託するメーカーが多い中、自社生産を守り続けている点。もちろん、技術は一級だ。
僕はバイクに乗らないのでそのこだわりは良くわからない。言われたまんま紹介すると、従来のバイクブーツは運転を最優先するために、どうしてもソールが薄かった。しかしそれでは歩くには疲れる。そこで採用したのが一流ブランドご用達のヴィヴラム社製ソール。適度な厚みが運転も歩行も快適にしてくれるという。つまり、バイク乗りのライフスタイルをトータルに考えた一足なのだ。
だから、ブーツ好きなら最後には必ず戻ると言われているペコスも作った。写真のディテール・カットを見てもらえばわかるように、接着して終わりの「ひっぱり」をアッパーに差し込み、縫い付けているし、筒立ち上り部はわざわざ王冠形状にカット。昔ながらの手の込んだペコスを忠実に再現してくれているのだ。
ギアとしての機能面を付け加えとくと、バイクブーツは運転時の姿勢に合わせて筒まわりも前傾形状になっていて、歩きにくい。で、足首が出るように筒丈をカットすることで、筒の直角な立ち上がりが可能となった。細心の注意を払い、履き口にはパッドを入れたので、間違ってもギアチェンジで足を傷めるようなことはない。
先日のバイク関係の展示会でデビューしたんだけど、その斬新な発想に、昼飯を食べるヒマもないほど盛況だったという。価格は3万5000円前後。バイク乗りはもちろん、ブーツ好きにとっても満足すること間違いなしの新ブランドの誕生です。レディスも充実しているので、女の子もチェックしといて損はない、です。
問い合わせは=イーボスTEL.03-5808-4556までどーぞ。
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