今、注目される老舗の香水
現在、フレグランスを愛用する男性は確実に増えつづけています。また、香りを身にまとうだけではなく、匂いにこだわりをもつ男性も多くなってきています。メンズの香水と言えば、海外の有名ファッション・ブランドのフレグランスやアラミスなど大手化粧品メーカーのものが主流でした。しかし、最近、そのようなビッグネームのフレグランスでは満足できない男性もたくさんいます。そこで注目されているのが、歴史に裏付けられた老舗の香水ハウスがつくるフレグランス。今回は、昨年日本に上陸したイタリアのランセというフレグランスをご紹介しましょう。
200年以上の歴史を誇るランセ
現在、ミラノに本拠地を置くランセは、香水産業の発祥地であるフランスのグラースで200年以上前に創業しました。もともと香水メーカーではなく、皮手袋のメーカーでしたが、オーデコロンなどの香水を開発し、販売をはじめます。“なぜ皮手袋のメーカーが香水を”と思うかもしれませんが、それには理由がありました。もともとフランスのグラースには皮手袋工房が多く、グラース産の皮手袋の特徴は、皮にしみこませた香りだったのです。なめし皮のニオイを香水でマスキングするという手法で、グラースの皮手袋はパリの社交界のご用達アイテムでした。このような背景から、皮手袋メーカーであったランセも、オーデコロン、フラワーウォーター、ルームコロンなど様々なフレグランス製品を開発し、高級香水ハウスとして地位を確立していきました。
1795年、香水産業の発祥地、南仏グラースで皮手袋製造業5代目のフランソワ・ランセによってはじめられたフレグランス・ハウス、ランセ。写真は、フランソワ・ランセがナポレオンに献上したフレグランス、“ル・ヴァンカー”。 |
次のページでは、ランセの長い歴史で有名な逸話をご紹介します。
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