「SANDRINGHAM」のソック部分を撮影。MILANの都市名が記された正確な年は不明だが、一般的に新旧のチャーチを見分けるポイントのひとつになっている。 |
すでに知られているように1999年にプラダ・ホールディングN.V.に買収され、チャーチのイメージがすっかり変わってしまった。
新しい木型を採用したモデルはこれまでのチャーチとは違い、モードな雰囲気すら漂っていた。
さらに価格も上がってしまい、ついでに箱まで高級感漂う茶色になって、昔ながらのチャーチファンはかなり困惑したはずだ。
ノーザンプトンの工場風景。現在でも昔と変わることなく、1足あたり8週間の時間をかけて、250にもおよぶ工程を経て出荷される。 |
しかしMade in England表記の靴は、現在でもノーザンプトンの工場で生産されているし、ロブでもグリーンでも木型の変更というのは当たり前なのだから、そろそろ新生チャーチを受け入れようかなと、ボク自身思うようになってきた。だから今回取材したわけなんですね。
名作73の後継ラストは?
「SANDRINGHAM」 F. Last.173。価格7万3500円(税込み)。 |
その後継ラストとして2000年に登場したのが話題を呼んだラスト100である。
この木型はクラシックさとモダンさをうまくミックスさせたもので、今にして思えば、丸みを帯びたトウシェイプなんか、旧チャーチの野暮ったさを継承しているようで、なかなか可愛いもんだ。
80という数字はサイズを表し、FはFit(日本ではウィズが一般的)のこと。173は木型の番号。読みづらいが最下段にモデル名のSANDRINGHAMのサインが入る。 |
基本的にオリジナルをベースにしているが、現代人の足型に合うようにワイズ周りを微妙に調整している。
「SANDRINGHAM」 F. Last.173。価格7万3500円(税込み)。トウの傾斜を見ると、名作チェットウインドよりカーブが緩やかで、丸みが少しあるように思う。横から見てもわかるように、ラスト173はベーシックな木型だ。 |
また、横から見たトウの傾斜がラスト73より緩やかで、若干丸みがあるようだ。
現行チャーチでは、ラスト100とラスト173はベーシックな木型と考えられていて、最近ではもっとモダンな木型も存在する。2003年に登場したラスト108である。
「SANDRINGHAM」のアウトソールを見ると、チャネル仕上げではなく溝ステッチになっている。質実剛健な作りは新生チャーチでも同じである。 |
商品のお問い合わせ先
【渡辺産業/チャーチ ジャパン】
TEL 03-5466-3454
東京都港区南青山5-14-1
グリーンビル1F
http://www.watanabe-int.co.jp/