細すぎず太すぎないラペル
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返りが美しく立ち上がり、緩やかなカーブを描きながら上襟へと導きます Photo:石井幸久 |
モダンスーツといえば、直線的にカットした細いラペルという印象ですが、ベルベストのラペルは、決して細すぎることはありません。かといって、幅広で昔ながらというわけでもありません。ほどよく細く、程よく太い、じつにバランスの取れたデザインです。段返りの3ボタンで、返り部分が美しくロールする点もポイントです。この部分に立体感のあるスーツは、高級感がありますね。
丸みあるナチュラルショルダー
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自然に丸みを帯びた肩。日本人向けのコンパクトな大きさです Photo:石井幸久 |
肩部分はミラノ風のナチュラルショルダー。コンパクトなサイズで日本人の小さい肩の収まりもよいのが特徴です。アームホールに合わせて袖付けのラインも小さめの山となっているのがわかります。肩パッドも厚すぎず、垂れ綿もほどよい分量で、シルエットが美しく見えるポイントです。この肩のラインは流行にも左右されますが、これだけ美しく“丸み”を作り出すマシンメイドスーツが、他にあるでしょうか。
上衿のラインもほどよく曲線
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ほんのりラウンドした上衿のラインが「A535」をエレガントに見せるポイントです Photo:石井幸久 |
ラペルラインが直線で囲まれたデザインになるとスーツはモード寄りの印象です。ベルベストはやや曲線を描くラインが取られていて、上襟の先もほんのり丸みを帯びています。上襟と下襟を繋ぐゴージラインもやや下がり気味で、これがクラシックスーツの基本的なデザインです。ゴージ位置が高くなると若々しくモダンに、低いと落ち着いて見えるのは流行と鬩ぎあう部分です。ベルベストは、このゴージ位置の設定もほどよく時代感覚を取り入れながら、決して先鋭すぎることはありません。
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