春のコートシューズ、気になる一足

今やワードローブになくてはならないコート系スニーカー。ボリューム感のあるフラットなソールはデニムやショーツまで幅広く使え、しっかりした足元を作りあげられるのが特徴です。毎シーズン、多くのブランドからさまざまなモデルがリリースされていますが、注目はオニツカタイガーの「ローンシップ」。パッと見、シンプルなようでいて実は奥が深いプロダクトなのです。

アシックスストライプに注目したい〈オニツカタイガー〉の新作

先端にはトゥガードのようなパーツ、ソールパターンから想像できるように「ローンシップ」はテニスシューズが原型になっています。1976年に登場したモデルをベースにディテールをアップデート。プロネーションを意識し安定性に優れたつま先部分のゆとりなど当時の面影を忍ばせます。

それよりもこのシューズ、特に注目したいのがアシックスストライプがないところ！ アイデンティティともいえるこのディテールがないということはかなり衝撃的ではないでしょうか。

トゥガードはアッパーとは別にスエードを使用。同色異素材の組み合わせで落ち着いた雰囲気

過去にもアシックスストライプがないシューズはいくつか存在したようなのですが、新作で登場するのは久々だと思います。ただ、こうしてあらためて俯瞰で眺めてみると意外と新鮮。70年代のテニスシューズらしい面構えが今の気分にしっくりきます。

また、今シーズンは干支にちなんだゾディアック（干支）デザインがテーマ。古くから東洋で伝わる動物をモチーフにした数々のクリエイションは相当手が込んだ印象を受けました。もちろん「ローンシップ」でもスペシャルなモデルが登場します。シューズだけでなく、コレクション全体のアイテムも個人的には注目したいところ。

ロングスリーブのポロシャツやウールパンツなど、清潔感をキープしつつもちょっと野暮ったいバランスで履くのが面白いと思います。



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