文章 : 佐藤 明男(All About「男のヘアケア」前ガイド)
中国の伝承医学で使われる漢方。みなさんも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか? 天然の生薬を調合して処方し、身体の不調を改善していくというものなのですが、果たして漢方は薄毛に対して有効なのでしょうか?
今回は「漢方」ガイドの杏仁 美友さんに、漢方における薄毛・抜け毛の話を伺ってきました。

漢方の正しい飲み方とは?

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中国では広く使われている漢方ですが、日本では馴染みのない人も多いかもしれませんね。
ご存じない方も多いと思いますので、まずは漢方の正しい飲み方についてお話します。
漢方は成分が吸収されやすいように、空腹時に飲むと効果的だといわれます。また、漢方には生薬をそのまま煎じて飲む「煎じ薬」と、煎じ薬を濃縮し乾燥させて錠剤や顆粒にした「エキス剤」などがあります。
効き目がシャープなのは煎じ薬ですが、苦くて飲み続けることが難しいようならエキス剤にするなど、決められた分量をしっかり飲み続けることが大切です。
なお、ほかに西洋薬を飲んでいる場合は、同じような成分が入っていたり、治療の妨げとなるようなケースもあるので、必ず漢方に精通している医師や薬剤師に説明を受けましょう。


髪は血が変化したものだった!?

さて、漢方では「髪は血の余り」といいます。つまり「血液」が変化したものが「髪」となり、毛髪の異常があると血の不足や、血行不良をまず考えるのです。
髪は人の健康状態を表し、毛髪につやがなかったり、ぱさついていると血虚(血がたりない)といい、それを補う補血剤を処方したりします。
血流をよくすることは、髪へ十分な栄養を送ることにもつながりますので、まずは血流障害に対して有効な漢方を紹介いたします。
血流障害によく使用する代表的なものは、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や、のぼせや便秘を伴うなら桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、貧血気味や、めまいを起しやすい人は当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などがあります。

●血流を改善する効果のある漢方●
1 桂枝茯苓丸 血行を良くして、身体の持つ熱のバランスを整えます。
2 桃核承気湯 血液の循環を改善し、気分を落ち着かせる効果があります。
3 当帰芍薬散 身体を温め血行を改善。貧血症状に有効。


現代人を悩ませるストレスにも漢方を!

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ストレスの多い現代。心を落ち着けることで、抜け毛予防をしましょう。
男性に多い円形脱毛症は、血流の障害以外にストレスや環境などが関連あるとされています。そこで神経の高ぶりを鎮めたり、自律神経系のバランスを整える「柴胡加竜骨牡蛎湯」(さいこかりゅこつぼれいとう)や、寝付きにくかったり、貧血を伴う場合は「帰脾湯」(きひとう)などを使うといいでしょう。


●心を落ち着かせる効果のある漢方●
1 柴胡加竜骨牡蛎湯 神経の高ぶりを抑え、不安を軽減します。
2 帰脾湯 不安を和らげ、寝つきを良くします。また、貧血症状にも効果があります。