<目次>
電車で立つだけで効果のあるエクササイズ
電車通勤は思いの他たくさんのカロリーを消費しています
電車で立つ、会社や駅まで歩くといった動作は、座る、寝るといった安静状態とは異なり、エクササイズしている状態と言えます。また駅や会社まで歩くのもウォーキングとしてエクササイズに加えられるので、電車通勤はかなりのカロリーを消費するエクササイズとも言えます。では、具体的にどれ位のカロリーを消費しているのでしょうか。
まずは、消費カロリーを計算
まず座っているのと立っているのではどれ位、消費カロリーの違いが出るか計算してみましょう。エクササイズの消費カロリーを計算するのに便利なMETSエネルギー換算法で消費カロリーを計算します。<座っている時と立っている時の消費カロリー> |
電車で立っているだけで、座っているより2倍カロリーを消費していることがわかります(METSエネルギー換算式を元に計算) |
METSエネルギー換算法
<各運動のMETS値> |
運動の種類・強度によりMETS値は変化します |
消費カロリー=体重(kg)×METS×運動時間(h)
例えば体重70kgの人が30分間、普通の速度(4METS)でウォーキングした場合の消費カロリーは70(kg)×4(METS)×0.5(h)=140kcalとなります。
立っているだけで、2kg減量!?
70kgの人が電車に30分乗っている場合、座っている時は70kg×1×0.5=35kcal、立っている時の消費カロリーは70kg×2×0.5=70kcal。往復では、座っていると70kcal、立っていると140kcal消費しています。たった1日70kcalの違いですが、平日5日間で350kcal、1ヶ月で1400kcal、1年で16800kcalもの消費カロリーの差になってしまいます。脂肪は1kgあたり約7000kcalですから、立っているだけで年間体重2kg分ものカロリーを消費しているのです。
徒歩時の消費カロリーは?
電車に乗っている時間の消費カロリーが分かったところで、次に歩いている時間の消費カロリーも計算しましょう。通勤時に歩いている時のMETS値は普通のウォーキングの4METS。体重70kgの人が、30分歩くと70(kg)×4(METS)×0.5(h)=140kcal消費しています。ところで、通勤で片道30分も歩いていないような気がするかもしれませんが、自宅から駅まで10分、駅から会社まで10分としても、電車に乗っている時間と電車を待っている時間以外の全てを歩いている時間と考えれば、30分は歩いている人も多いのではないでしょうか。歩いている時間がわかったら、METSを使って消費カロリーを計算してみましょう。下の表も参考にしてください。
<徒歩の消費カロリー> |
家や駅、会社まで徒歩もエクササイズと考えればウォーキング。ウォーキングはたくさんのカロリーを消費するのがわかります(4METSでMETSエネルギー換算式を元に計算) |
往復では計算した数値の2倍、カロリーを消費します。体重70kgで片道30分歩く場合では、往復で280kcalも消費している事になるのです。1週間で1400kcal、1ヶ月で5600kcal、1年で67200kcal消費するエクササイズをしている事になります。実に9kg分体重を減らせるだけのエクササイズを毎日しているのです。通勤時で消費しているカロリーは侮れません。
1年で11kg分のカロリーを消費!?
通勤時間が片道約1時間の人なら約30分電車に乗り、その他30分は徒歩というケースが多いのではないでしょうか。このケースなら電車で立つことで2kg、徒歩で9kg、合計で体重11kg分ものカロリーを消費するエクササイズをしているのと変りません。通勤時間が短くなった、自動車通勤になっただけで体脂肪が増えてしまいウエスト/ヒップ比が1.0以上のリンゴ型に近くなり、メタボリックシンドローム間近という方も多いようです。今までご覧頂いた通り、通勤はたくさんのカロリーを消費するので、通勤時間や方法が変り消費カロリーが減ってしまった方はフィットネスクラブや自宅でのエクササイズで、より積極的にカロリーを消費するようにしましょう。
電車の席が空いても「2kg減らせる」と思って座らない。こんな簡単な事が結構難しかったりするのですが、意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか。でも疲れている時は迷わず座って休みましょうね。エクササイズは、続けることが大事ですので、無理は禁物です。
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