がつがつした気分にならないデルタ
ポジションランプとテールランプのLEDも特徴的なデザイン |
あいにく、日本に導入される予定の仕様(1.8直噴ツインターボ+アイシン6AT)はまだ完成車がなく試乗も叶わなかったが、1.4リッター直4ターボエンジン+6MTモデルを試すことができた。
クルマそのものは、至って“マトモ”という印象が強い。リアクティブダンパーの採用で、乗り心地は至ってマイルド&ソリッドでいかにも現代的。静粛性にも優れ、確かにアルファロメオやフィアットの同クラス車とは異質の仕上がりである。がつがつした気分にならないイタリア車、という意味では貴重だ。
問題は、やはりイメージだろう。日本におけるランチアのイメージは、一握りの熱心なファンを除くと、前述したようなインテグラーレ色が強い。そこに同じ名前をもつ、全く異なるコンセプトのクルマをどう売り込むのか。ランチアといえば、戦前から既にハイレベルで先進的な走りを実現してきたブランドである。偏ったイメージは本来、このブランドの本質ともかけ離れたものだから、ぜひとも再上陸を機に、日本におけるブランドの再構築を計って欲しい。
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