わずか1年&800mで193万円も値落ちという“おいしさ”
写真以上に実物が美しいのは、最近の日産車の特徴。グラマラスなラインは、街で見かけるとつい振り返ってしまいます |
まずはそのおいしさぶりをご紹介しましょう。そもそもデビューが2007年10月にですから、わずか1年しか経っていません。見つけた中古車の走行距離はわずか800m(kmではないですよ)で修復歴なし。6MTで、車検はた~っぷり残っています。
…それがなんと219万円!370GTタイプSですから新車価格は411万6000円! つまりわずか1年&800mで193万円も値落ちしているのです。同じタイプSで、200万円台(つまり新車より100万円以上安いもの)が6台も見つかりました。一番多く走っている中古車でも1.4万kmで、ほかは1万km以下ばかり。5台は純正HDDナビ付きです。
なぜこんなにも安いのか? それは現行型スカイラインクーペが、2008年の悪い部分を見事に象徴していたからだと言えるでしょう。そもそもクーペの不遇時代が長く続く日本において、やはり中古車市場は冷たい仕打ち。さらに夏頃までのガソリン高が排気量3.7Lのこの車に追い打ちをかけ、金融不況の波がとどめを刺した、と。
この中古車ガイドを何度かご覧の方ならもうお分かりでしょうが、中古車の価格を決めるのは、ひと言で言えば人気。年式が新しい車や装備がたくさん付いている車、走行距離が少ない車が高いように、車種自体でも人気の差が価格差に影響します。
後席に大人は少々きつめ。それが今の日本人には受けないのでしょうが、よく考えてください。本当に大人4人でいつも移動してますか? それよりもガレージに置いたこのスタイルを見て「買ってよかった」と毎日思えるはずです |
タレントも人気商売ですが、中古車もまたしかり。いい味出して渋い演技で玄人を唸らせても、CM料金はポッと出のかわいい女の子に適わない。
見た目は非常に美しいクーペですが、走らせてもすごい日産スカイラインクーペ。玄人に唸らせておくだけではもったいない理由を次ページで見ていきましょう。