中古車/おすすめの中古車

今年度で最もおいしいスカイラインクーペ(2ページ目)

2008年最後にご紹介するのは、2008年度ベスト・オブ・ザ・おいしい中古車と呼ぶべき一台、日産スカイラインクーペ、現行モデル。なにしろたった1年落ち&800mで新車の193万円落ちですから。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

欧州車なみの性能を持つ車がこれだけ安いのは日本だけ!

日産スカイラインクーペ  インパネ
2年落ちのプリウスと同じ中古車価格とは思えない、エレガントで高級感あふれるインテリア。手縫いの本革ステアリングは全車に標準。また“木目調”なんていう“シール”ではなく、本木目または本アルミのパネルもオプションで用意されています
スカイラインクーペといえば、それまでその頂点にGT-Rが君臨していました。それがゆえ、GT-Rではないスカイラインクーペは、なんだかGT-Rに手が届かなかった人が買っているなんてうがった見方があったのも事実です。

しかし、この現行型は違います。このクーペ発表からわずか22日後の2007年10月24日、日産GT-Rが発表されるのですが、クーペとは全くの別もの。名前にもスカイラインとは入りません。つまり、それぞれ別の道を歩み始めたのです。

これがスカイラインクーペには非常によかった。何馬力必要だとか、サーキット走行性能を高めるとか、GT-Rのベースとなるような性能をあらかじめ備えていなければならない、そういう変な呪縛から解放されたのです。技術者たちは純粋に、そもそもスカイラインという車が目指していた、欧州車と肩を並べるグランドツーリングカー作りに邁進できたのです。

日産スカイラインクーペ シート
運転席と助手席はパワーシートが標準装備。タイプSPとタイプPには本革シートが標準装備。BOSEサウンドシステムは全車で選べます
クーペの約2年前にセダンが発表されていますが、そのセダンをベースに、さらに改良が進められたメカニズム。そこにFRらしいロングノーズ&ショートデッキの美しい専用ボディをかぶせたのが、このスカイラインクーペです。非常に乗り心地がよく、かといって適度なスポーツ感も忘れていない、優れたグランドツーリングカー。BMW3シリーズやアウディA5など欧州車のライバルにまったくひけをとりません。

3.7Lエンジンは非常にレスポンスがよく、足どころか、足の指の力加減でスピードコントロールが可能。加速も力強く気持ちが良いものです。6MTは1速から3速のトリプルコーンシンクロの採用されたショートストローク設計。パドルシフト付き5ATはスポーツ走行時用にDSモードが付いています。さらにASC(アダプティブシフトコントロール)でコーナリング、登坂路などでドライバーの意のままに気持ちの良い走りを提供してくれます。

先ほどのタイプSや、タイプSPには4WAS(ステアリング操作に対する前後のタイヤの切れ角を車速に応じて調整。低中速では思い通りの、高速では安定した滑らかで無駄のない走りに)も備わります。これがセダンの初期型からさらに改良が進んでいて、ハンドリングが実に素直でスポーティ。気持ちよく高速道路をクルージングできる車であるにも関わらず、ついつい高速を降りて峠道も味わいたくなる、そんなステアリングフィールです。

それが1年&800mで193万円落ち…「日本に、クーペのときめきを」とCMでイチローが言っていましたが、残念ながら、日本人は「ときめきって何?」だったのかもしれません。

しかし日本って、素晴らしい国です。何しろ北米では人気の一台なので、こんなプライスは考えられませんから。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。一度、探してみててはいかがでしょう。

【関連リンク】
カーセンサーnet
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます