高級ミニバンをあくまでも“道具”として使うのが正解
全長4670mm×全幅1890mm×全高1850mmと、日本のミニバンから見るとややヨコひろなボディ。2&3列目シートをすべて外してしまえば最大4564Lという驚くほどの大積載量を誇ります |
Vクラスは日本がミニバン全盛期の中、メルセデス・ベンツが投入してきた商用バンベースのミニバンです。今となっては、この「商用ベース」が100万円以下となってもVクラスがおいしく見えるポイントです。周りの100万円以下のミニバンと比べてみれば一目瞭然。トヨタの旧型アルファードも、日産の現行エルグランドも「そりゃ歳くったら安くなるよね」的にしか見えませんが、この流行すたりとは無縁な直線基調の無骨なスタイルと、グリルに大きく光り輝くスリーポインテッドのマークは、もはや価格を超越した何かがあります。年月を経て獲得したヴィンテージ感というか、いい味の枯れ具合があるというか。お隣さんは「○○さん、ベンツ買ったみたい」とは言うかも知れませんが、間違いなく「古いミニバンを買った」とは言いません。
左右スライド式ドアで、ウォークイン可能のシートレイアウト。シートの座面と床に大きな隙間がありますからスキーなど長尺物をそこに通して納められます |
ちなみに中古車価格は、100万円以下で60台は見つかります。選び放題です。安いものは50万円を切ります。年式は98~99年、走行距離は5万km超がほとんどですが、中には4万km以下なんてものもあります。ボディ色も白、シルバー、黒、赤、緑、青…とたくさん揃っています。
もちろん、見た目だけでVクラスを推している訳ではありません。次ページで、100万円Vクラスの底力をじっくりと見ていきましょう。