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プジョー206が最多生産車種に(2ページ目)

1998年にデビューしたプジョー206が、昨年11月までの累計で535万台の生産台数を記録。205を抜いて、プジョーでいちばん多く作られたモデルになった。

執筆者:森口 将之


売れた理由はデザインだろう


ここまで売れた理由は間違いなく、デザインだろう。なぜならエンジンやシャシーは、205や106や306と基本的に同じだからだ。しかしデザインは違う。それまでプジョーは、ピニンファリーナ生まれのフォルムをまとっていた。端正で上品なスタイルは、人気が高かった。ところが206では社内デザインスタジオの手になる、ダイナミックでスポーティなプロポーションに一新したのだ。



以前からのプジョー好きは、206の登場にとまどったはず。しかしこのデザインは逆に、いままでプジョーに興味を示さなかった人たちを引きつけた。とくに日本では、女性ユーザーのハートをガチッとつかんだ。一方クルマ好きの男性には、106や306から受け継いだ走りの楽しさでアピール。こちらは2000年から3年連続でチャンピオンになったWRCでの活躍も後押ししたはずだ。



207が発表されたことで、今後206の生産のペースは落ちるだろうが、205が98年まで作られたように、すぐに生産中止されることはないはずだ。なにしろ昨年発表された3ボックス4ドアセダンは、今年から中国やマレーシアで生産を始めるぐらいなのだから。いずれにしても、ここまでくれば名車と呼んでいいのではないか。個人的にはそう思っている。

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