なんとザフィーララインから離れた工場の片隅に、小さいラインがあって、そこにはアルファ156が、ゆっくりと流れているではありませんか!
トムに取材撮影の是非を聞いてみると”もちろん、OKさ”と二つ返事。ラッキー、とばかり撮影を開始するもの、ラインの動きが本当にゆったりとしています。
”トム、一体、何台作るんだい?一日に?”
”8台かな”
”え!?フェラーリより少ないんじゃないの??”
”ハッハッハ”
”作ったクルマは輸出してる?”
”今のところ、タイ国内向けだよ”
”高級車なんだろうね”
”600万円するからねえ”
ロボットなんて1台もないから、これはほとんど手作り。エンジンやミッションといったユニットや部品はすべてフィアット工場から送られてくるというから、プラモデルの組み立てに近いですわな。
手作りの156。うーん、とっても惹かれるではありませんか。僕なんか、すっごく欲しくなった。タイの人にとってクルマは高級品。だから、キッチリ作りたいっていう気持ちがバンバンあるわけ。実際にできあがったクルマを見ても、”ひょっとしてイタもんよりエエんでないかい”と思えるほど。
ボディパネルの修正や塗装のチェックなど、ラインがゆっくり流れているもんだから、そこかしこで行われていて、これなら僕も注文して一緒にチェックしながらラインを流れることも可能な感じ。
そして、タイ製のアルファ156には、もっと驚くべき事実が隠されていたのです!!