都会人のスポーツカー

アルファロメオミト
アルファロメオのアイコンモデル、8Cコンペティツィオーネにインスパイアされた内外装をもつミト。最高出力155ps/最大トルク201Nmを発生する1.4リッターターボエンジンと6MTが組み合わせられる

アルファロメオミト
アルファロメオ史上はじめてのBセグメントモデル。全長4070×全幅1720×全高1475mm
クルマ好きがこうじてくると、古いクルマや珍しいタイプ、純スポーツカーなどに心が揺さぶられがちだけど、反対にフツウの最新ハッチバックモデルあたりにはなかなか食指が動かないものだ。いきおい、選ぶとしても超マジメか超新しい優等生タイプを“アシはこれに限るよね”なんて言いつつ、こちらも優等生になって乗ってしまう。

それはそれでいいと思うし、なかには新たな楽しみ(たとえばプリウスをとことん燃費にこだわって乗ってみる、とか)を見いだせる場合もあったりするが、やっぱり“運転そのものが楽しい”をこえるものってないような気も未だにする。考え方が古いのかも知れない。

ホットハッチは都会人のスポーツカー。それがボクの持論だ。限られたスペース(自宅のガレーヂなど物理的な理由だけでなく、社会的精神としても)のなか、日常性に長けていて、かつ走らせて楽しい。もちろん、郊外路にいけばもっと愉快になれるクルマ。1台でクルマのもつ基本的な魅力と機能を堪能できる存在として、ホットハッチは都会に住まうクルマ好きにもっと見直されていい。

ところが、いざそう思って見渡してみると、昔はあんなにいっぱいあったはずのホットで魅力的なハッチが、今はほとんど見当たらない。否、あるにはあるんだけれども、薄っぺらい“なんちゃって”だったり、いかにも子供っぽい仕掛けや演出だったりで、気づけばオトナが乗ってもサマになるホットハッチはすっかり姿を消してしまっていた。

誰か作ってくれないかな、シャレたホットハッチ……。

アルファロメオミトは、そんな都会の乾ききった(そして偏った)クルマ社会に与えられた、ささやかだけれどもすこぶる気持ちのいいオンセンのようなホットハッチだ。

アルファロメオミト
インパネ周りにはカーボンのようなハイテクエンボス加工が施されたトリムカバーが取り付けられた

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