ワンタッチでオープンエアモータリング
カルマン社製電動開閉式ハードトップを搭載。ボタンを押すだけで開閉可能で、ルーフとフロントピラーとのロックおよび解除は自動的に行なわれる。開閉の所要時間は約22秒 |
「マイクラ C+C」の魅力は、やはり愛らしいルックスと、開放感ある室内空間でしょう。ルーフがグラストップとされたおかげで、オープン走行時はもちろん、ガラスルーフを閉じていても開放感が味わえます。ウインドシールドからルーフにかけて、一体感あるガラス面を採用しており、自然光による開放的で温かみのある室内空間をもたらします。そしてインテリア全体の雰囲気にも、心なしかマーチよりも上質感が漂うように感じられます。
オープン~クローズの変身にかかる時間は約22秒。このボディサイズとスタイリングながら、クローズ時で457L、オープン時で225Lのラゲッジスペース容量を確保したのは立派といえるでしょう。ただし、トップを収めるためのスペースの確保のため、リアシートの背もたれが直立状態となり、後席空間がかなり小さくなっているのは否めません。
しかし、まあそれをとやかくいうクルマでもないでしょう。基本的には、2人乗りのオシャレでかわいいクーペ・コンバーチブルというクルマです。
単なるマーチの派生モデルにあらず
上質感のある本革コンビシートが標準装備。ホワイトメーターやドライブコンピューターも備わる |
オープン化によるボディ剛性への対策もぬかりありません。下から覗くとシャシーにも各所に補強バーが施されているのがわかります。
エンジンは、日本のマーチには設定のない、ティーダなどと同じ1.6LのHR16DEが与えられます。電動ハードトップ機構やボディ補強により、現行マーチの最上級モデルよりも200kg以上の車重増となっていますが、エンジン特性とギア比のマッチングもよく、むしろ「速い!」と感じられるほどのドライブフィールをもたらします。
また、欧州の高速移動をも視野に入れたフットワークは、マーチとは別物といえるレベルの仕上がり。ステアリングフィールも、巡航時やコーナリング時の安定感も、マーチと同じプラットフォームとは思えないほど。走りのフィーリングは、2005年夏のマイナーチェンジで大幅に改良されたと評される日本のマーチよりもさらに上の次元でまとめられていて、ずいぶん直感的な印象が違います。
そしてこのマイクラC+C、おそらくリセールバリューもかなり高いのではないかと思われます。興味があれば、買っておいて損のない1台でしょう。
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