フロアマットはしっかりと床に固定できるものを!
普段、何気に使っているフロアマットだが、使い方を誤ると重大な事故の原因となる |
そんな衝撃的なニュースがアメリカから伝わってきたのは、ほんの数か月前のことです。事故を起こしたクルマはレクサスで、トヨタでは同様のトラブルが発生する可能性のある8車種についてアクセルペダルを交換するなどの改善措置を実施しました。
ただ、今のところ、日本では特に同じ内容のリコールなどは行われていません。それならば日本では問題はないのでは、と安心するのは早計というもの。トヨタ車に限らず、同じようなトラブルは多くのクルマで発生する可能性があるからです。
今回の事故では、メーカー純正の全天候型フロアマットがずれて、アクセルペダルと床の間に挟まり、アクセルが全開のまま戻らなくなったことが原因でした。これは通常のフロアマットでもしっかりとフロアに固定されていなかったり、純正のフロアマットの上に別のマットを敷いていたりすれば、どのクルマでも起こりえることだと考えられます。
ひと昔前にも、運転席の足もとに転がった空き缶がブレーキペダルの後に挟まり、ブレーキが踏めなくなったことで重大な事故が発生し、問題となったことがありました。このフロアマットの問題についても、今回の事故を教訓に自分のクルマでも同じことが起こらないか、しっかりと見直してみてはいかがでしょうか。
フロアマットの固定方法は、クルマによって異なるが、純正マットであれば確実に固定できるはず |
次にフロアマットを重ねて使用しないという点にも注意が必要です。日本人は、きれい好きな人が多いためか、純正マットの上にさらに別のマットを引いているクルマをよく見かけます。しかし、上に重ねたマットはただ置いただけ、というケースが多いようです。これでは上に敷いたマットは簡単にずれてしまいますから、いつアクセルペダルとフロアの間に挟まってもおかしくありません。
純正のフロアマットが痛んできたら、同じものに交換するか、純正と同等の方法でしっかりとフロアに固定できるマットを選ぶべきです。
次ページでは、アクセルペダルが戻らなくなったときの対処法を紹介します