新車販売の8~9割に達するほど一般化したAT(オートマチック・トランスミッション)は、クラッチに代わって動力の伝達を行う「トルクコンバーター」と、アクセル開度や車速に応じて自動的に変速される「自動ミッション」の組み合わせによってイージードライブを実現している。
 その動力伝達の「媒体」であり、かつ「変速コントロール」や「潤滑」といった複数の働きを同時に担っているのが「ATフルード(ATF)」。つまり、ATにとって血液に匹敵するほど重要な働きをしているのだ。
 このため、エンジンオイルと同様、定期的な点検を欠かすことができない。劣化すると様々な症状が表われるものの、その多くは徐々に進行するためほとんど気付かずにいるのが実状で、漏れない限り極端に減ることもないからだ。
 レベルゲージを引き抜くことで簡単に点検することができるので、月に1度くらいはチェックを!そして、多少でも不審な点があったときはただちに修理工場に点検を依頼したい。

1.暖機して暖める
Pレンジで10分以上暖機してエンジンを十分(水温80℃)温めてやる。

2.一旦Dレンジに入れ、Pレンジに戻す
エンジンが暖まったら一旦Dレンジに入れ、トルコンに負荷をかけることでATミッション内に滞留しているATフルードを循環させる。OKなら再度、Pレンジに戻してやる。これで点検を行うための前準備が整った。

3.エンジンは回したままで点検を開始する
ただし、ATフルードの点検は、エンジンオイルなどの油脂類と異なり、エンジンを回したままの状態(アイドリング)で行なうのが原則!暖気が終了してもそのまま回しておく。
.4.レベルゲージの位置を確認する
レベルゲージはミッションケースの側面に設置されている。エンジンオイルと間違えないよう指かけの形状が異なっていたり、側面もしくは状面に「ATF」といった表記がされている。点検を始める前に確認しておきたい。

5.レベルゲージをまっすぐ引き抜く
レベルゲージの位置を確認したなら、まっすぐ引き抜く。が、車種によっては抜け止めが設けられていることがある。その場合、ホルダー部末端の板バネを押し広げながら引き抜くようにする。

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