昔のクルマには付いていた
かなり昔のエンジンには、ドレンプラグに磁石が内蔵されたものがありましたが、最近では後付け用品以外では見かけなくなりました。製造段階での仕上げが良くなり、メーカーで装着するほどの必要性はなくなったということなのだと思います。
マニュアルミッションやデファレンシャルのドレンボルトでは、磁石を入れたものが多く、摩耗がひどい場合はアザミの花のように細かい鉄粉がくっつきます。また、オートマチックのトランスミッションでは、オイルパンの中に比較的大きな磁石を貼り付けてあるのをよく見かけます(MTミッションでもマグネット内蔵タイプがある)。やはり、ギヤやベアリングなど鉄系のパーツが多いため、この摩耗粉を除去する必要性が高いのでしょう。
摩耗低減にこだわるなら効果が期待できそう
以前はアルミシリンダーといっても、シリンダーそのものは鉄製のライナーというパーツを入れていたのですが、最近はシリンダー内面の表面処理法が進化して、ライナーのないエンジンも登場してきています。また、クランクシャフトなどの軸受けをピカピカに磨き上げて摩擦ロスを低減させる、スーパーフィニッシュ加工といったような精度アップも行われきています。
新型のエンジンになればなるほど、摩耗粉の発生は少なくなっていると思いますが、完全に減らなくなったというわけではないと思います。このため、エンジンの寿命を少しでも延ばしたいと考える場合は、多少なりとも効果が期待できそうです。
最近、オイルフィルターに装着するタイプのマグネットを買ってみたので、長期的にテストをしてみようと思っています。数千キロ程度走行させてからフィルターを分解し、内部にどの程度の金属粉が付くものなのか調べてみたいと思っています。
実のところ、何年も前に同様の製品を付けてみたことがありますが、フィルターを分解してみたところ、目立った摩耗粉の付着はなかったのですが、時は移り変わり磁力も強力なものになっているので、再びテストすることにしました。いずれ、結果を報告させてもらいたいと思っています。
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